家族ぐるみで「10億円」コロナ給付金詐欺事件 申請受付が厳しくなる? (めざまし8)

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   家族ぐるみで10億円詐欺事件に関与か――31日(2022年5月)の「めざまし8」が特集したのは、コロナ禍で売り上げが激減した飲食店などの経営を支援する「持続化給付金」の「簡素な手続き」をいかに逆手に取ったか。番組は、その手口や背景などを探った。

  • 給付金制度の「性善説」を逆手に…(写真はイメージ)
    給付金制度の「性善説」を逆手に…(写真はイメージ)
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谷原章介「困った人がさらに困ることになりかねない」

   警察は30日、谷口光弘容疑者(47)を指名手配し、長男(22)と次男(21)=犯行当時未成年=、さらに2人の母親(45)を逮捕した。4人は一昨年、新型コロナの影響で売り上げが減った個人事業者を装い、持続化給付金300万円をだまし取った疑い。光弘容疑者と息子2人は、東京六本木のマンションやファミレスでセミナーを開き、コロナ禍の影響で収入が減った個人事業者らを集め、申請の手続きに必要な書類の作成を代行していた。個人事業者が申請し、最大100万円が支給されると、報酬として数十万円を受け取っていた。母親は「ダンナの言われるがまま、やっていた」と供述、三重県を拠点に犯行を繰り返していた疑いがある。

   「持続化給付金」は、中小企業などには最大200万円、個人事業者は同100万円で、申請は2021年2月で終了している。光弘容疑者はSNSで知人を集め、10数人のグループを作り、一昨年5月から9月までの間に、少なくとも960回以上の不正な申請を繰り返し、家族を中心としたグループで約9億6000万円をだまし取ったと見られている。

   母親らが住んでいた三重県松坂市の近くの住民は、「かなりもうけてるって聞いていたんやけどな。フェラーリも乗ってたぐらいでさ。2年ぐらい前かな」。数カ月前には、津市に引っ越した。長男の友人は、「東京に、親父の手伝いで仕事に行ってる、と聞いとった。コロナの前から、インドネシアにも行っとったようだ」。

   番組は、主犯とみられる光弘容疑者が潜伏していると見られる、インドネシアのジャカルタも取材。30日の現地の報道でも、光弘容疑者の写真が大きく掲載された記事で、事件が伝えられた。ただ、インドネシアには在留邦人が2万人近くおり、現地の人は「インドネシアは島の数が多い(約1万3500)から、安全に隠れることができる」。

   筑波学院大の中村逸郎教授は、「困った人にできるだけ早く届けたい、という性善説に基づいた制度だった。新たに事業復活支援金を受け付けているが、こうした事件があると、申請が厳しくなる。悪循環になってしまう」。

   MCの谷原章介は、「困った人がさらに困ることになりかねない」

   中小企業庁によると、これまで、不正受給者は1218社で総額は12億2557万3000円(26日時点)だが、今回の約10億円の被害は算入されていない。

(栄)

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