愛知県豊田市の取水施設で先週17日(2022年5月)に起きた大規模漏水、農業用水の被害は深刻だ。「今年の田植えを断念する農家もいます」と岩田絵里奈アナウンサーが26日の「スッキリ」で実状を伝えた。
用水が通る安城市を訪れた阿部祐二リポーターは「一面水面のはずなんですけどね、地肌が見えています」と、すっかり水枯れした土の田んぼを指さした。「田植えの時期に水がないもんね。今年はほったらかしにしている」と、農家はあきらめの表情だ。
加藤浩次「農家の方はたいへんですね」
漏水事故前の16日夜に川の取水施設付近を撮った写真には水面に小さな渦ができていた。「翌日にはもう流水状態だった」(撮影男性)という。漏水は続き、川底の地面が見えるほど。原因は、川底に強い水圧がかかり、水が通る穴ができ、地下を貫通して上流から下流に水が流れるパイピングという現象が起きたため。専門家は「老朽化も要因の一つだが、予見はむずかしい」と話す。この取水施設は1957年に建造され、65年間使われてきた。
ここから水を取り入れる工業用水は19日夜から段階的に利用可能となったが、有数の米や麦産地の一帯は給水復旧が後回し。きのう、ようやく刈谷市や安城市の一部で試験的に給水が再開され始めた。それも「連絡がない。新聞で読んだ」(農家)という。
司会の加藤浩次「どうしたらいいのか。初めて知った。農家の方はたいへんですね」
坂口孝則(経営コンサルタント)「全国で同じ問題が起きる可能性がある。どの産業から復旧させるか、自治体で優先順位をつけざるをえない」
髙橋真麻(タレント)「対策を自治体がするのか、国がとりまとめるのか。一回ひからびた田んぼが元に戻るか心配です」
モーリー・ロバートソン(ジャーナリスト)「イケイケどんどんの時代に造られた施設は土地も水も無限にあることを前提にしている。ゼロベースで考え直さないと。食料自給率の問題にもかかわる。そこを守ってくれているのが農家で、連携が必要です」
農業用水は今月中の本格的再開をめざすそうだ。
(あっちゃん)