北海道知床半島沖で沈没した観光船「KAZUⅠ(カズワン)」がきのう24日(2022年5月)、海面近くまでつり上げ曳航中に海底に落下した。何があったのか。25日の「スッキリ」が問いかけた。
ベルト5本中2本が切れた
海上保安庁によると、カズワンは水深20メートルまでつり上げられた状態で、民間の作業船に引かれ、斜里町沖の浅い海に向かっていた。そこでクレーンにより作業船に載せ、網走港で陸揚げする予定だった。
おとといは上空から見ると、白い船体のシルエットが浮かんでいたのだが、きのう午前8時から10時の間に、もとあった水深120メートルより深い182メートルの海底に落下、つり上げるのに使ったベルト5本中2本が切れていた。船体の原形はとどめているらしい。
元海上自衛官で東京水産大学非常勤講師の安倍淳さんは、難作業だったことを指摘し「宗谷暖流にさからった方向に船体を引っ張っていた。風を受けたら流れるし、水流を受けたら大きな力がかかり亀裂が入る。182メートルからの引き揚げはリスクが(前回作業の)2倍以上ある」という。
ただ、今度は船内に人がいないことが確認されたため、作業をダイバーでなく水中ロボットで行える。あすにはつり上げ、斜里町沖からあさって中に網走港につく予定だ。
司会の加藤浩次が「これ(落下)はやむをえないということですか」と質問すると、安倍さんは「珍しいとは言えます」と答えた。
松田丈志(元競泳日本代表)「本当に大変な作業なんだな」
(あっちゃん)