NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」5月22日(2022年)放送回。」京を離れ、奥州へ逃れた源義経(菅田将暉)。しかし、温かく迎え入れてくれた奥州の覇者・藤原秀衡(田中泯)が死を迎えることに。(ネタバレあり)
これを知った義時(小栗旬)は、状況を探るため平泉行きを志願する。義経の才を怖れる源頼朝(大泉洋)は、藤原国衡(平山祐介)・泰衡(山本浩司)兄弟の仲の悪さにつけ込み、義経を討つよう冷たく命じる。
「死」を目の前にして...
義時が、計画通りに藤原兄弟同士の争いに火をつけて、あとは義経の死だけを残して平泉を立ち去る時、弁慶が「御曹司が呼んでいる」と義時に声をかけた。そのあと2人で何を語るのかと見入ってしまった義経と義時が最後に語り合うシーン。ドラマだけれど、義経は実に「お坊ちゃま」で、天才的な策士であった。
義経が、自分を殺す戦略に気づいたと話すときのバツの悪そうな義時の顔。これも策士義時の最後のお情けだったのかもしれない。だって義経の死はもう目の前なのは事実だったのだから。
義経の鎌倉攻めの話に乗り出して聞き入る義時。「お見事です」といったが、なんと切ないことか。義経もあんなにキラキラした目で語ることないではないか。涙腺が緩んで仕方なかった。頼朝の顔がチラチラと浮かんで、何も殺すことないのにと繰り返し思った。
「切ないとか悲しいとかを通り越して神回」「義経は兄頼朝が好きだったのにね。悲しいよね」「涙なくしてはみられなかった」など、最後の義経の姿にツイッターなどに反響も。
義経が説明した鎌倉攻略の書を最後に義時に渡すが、義時があの戦略を鎌倉に持ち帰ったならば、何か意味がありそうでならない。なぜならば、義経が鎌倉に騙されたという思いは相当強く、鎌倉への情念があまりに強い。
いや義経役の菅田将暉さんが神がかっていてハマり役でした。あっぱれです。
一方で義時の策士ぶりもどんどん表現されてきた。頼朝に?みつくこともなく平泉まで義経を討ちにいくのだから。今後はもっと緻密な鎌倉のプロ策士になっていくのだろう。頼朝とどんな風に戦略を練っていくのか、楽しみである。
(Y・U)