自分が地方から東京に出てきたばかりの学生時代、福生(ふっさ)市を「ふくうし?」と読んで友人に笑われたことがありました。漢字と読みが一致しないのは、人の名前も同じ。とくに最近の「キラキラネーム」は読み方が難しくなっています。
そんな「キラキラネーム」に制限を加えるかどうか、政府の法制審議会で議論がはじまったというニュースを、今週(2022年5月16日~)の各局ワイドショーが取り上げました。
「山田太郎」と書いて何と読む?
現在の戸籍法では読み仮名は記載する必要はありませんが、行政のデジタル化を進めるうえで読み方を入力する必要がでてきたというのです。本来の漢字の読みと違う読み方をどこまで認めるのか、「これまで通り法律で制限しない」「漢字の意味や読み方との関連あるものに限る」など3案が示されています。
J-CAST)テレビウォッチ・ワイドショー通信簿の「安住紳一郎アナ 戸籍キラキラネーム 『ギリギリ』いけそうな例を紹介」(18日、TBS系「THE TIME,」)では、街の若者に「自分の名前の由来」を聞いた内容を紹介しています。
「誕生日が2月の最後なので、弥来(みくる)」「お父さんがアメリカ人、お母さんが日本人なので英語でも大丈夫なように、万李南(まりな)」など、名前に込める様々な親の思いが垣間見えた、と記事にあります。
各局の番組出演者の間でも、制限を加えるかどうか賛否が語られました。
「谷原章介 キラキラネームに『ある程度のガイドライン』賛成の理由」(18日、フジテレビ系「めざまし8」)では、MCの谷原章介さんが「読み方が自由過ぎると、出会った人もご本人も困ってしまう。ある程度のガイドラインはあってもいいと思います」。
一方、「玉川徹 『山田太郎』と書いて『てつわん・あとむ』 『別にありなのかな』の理由」(18日、テレビ朝日系「モーニングショー」)によると、玉川徹さん(テレビ朝日)は「原則自由でいい」という意見だそうです。「(自分の)『徹(とおる)』も名前としては『あきら』とか『いたる』とか『おさむ』とかとも読む。『太郎』と書いて『あとむ』も別にありなのかなと思っちゃう」。
それを受け、安部敏樹さん(社会起業家・リディラバ代表)も「それ、全然あり得ますよね」と賛同し、「『山田 太郎』と書いて『てつわん あとむ』と読む漫画がこれからめちゃくちゃ流行ったりしたら、多分これOKになるわけじゃないですか」。
政府は今後、国民から意見を募るようです。
(コムギ)