楽天モバイルは13日(2022年5月)、料金体系の改定を発表した。従来の料金プランでは、1カ月のデータ利用が1G以下の場合は料金が0円だったが、7月1日からの新料金プランの「Rakuten UN-LIMIT VII」では、1078円の料金がかかることになる。突然発表された月額0円廃止の決断に至った理由は何か。17日の「めざまし8」では「わかるまで解説」コーナーで専門家に話を聞いた。
楽天モバイルの月額0円は、スマホの月額料金を下げることにもつながっていた。2019年まで7500円程度だったスマホ月額利用料金は、楽天モバイル本格スタート後にどんどん下がり、去年12月には約5000円になった。他のキャリアもahamo(docomo)、LINEMO(SoftBank)、povo(KDDI)など低額プランを次々と打ち出している。
「他社への移行」の現状は?
しかし、今回の突然の0円廃止の発表。これに対し街の声は「マジかって思います。無料が有料になると痛い」「急に言われても困る」「使う人が減りそう」「0円で番号維持できるから乗り換えたのに」など戸惑いの声が。楽天の三木谷浩史会長は「ぶっちゃけ0円でずっと使われても困っちゃう。未来永劫0円というわけにはいかない。どこかの段階で判断しなければいけない。(既存顧客に対する月額0円の維持は)既存顧客の囲い込みにあたるため、法律的にダメ」と説明する。
MCの谷原章介「意外と1G以内で頑張ってる人多かったんだろうね」
倉田大誠情報キャスター「20代IT関連勤務の方は、楽天モバイルはサブスマホ。メインの利用目的はゲームで外には持って行かず、自宅Wi-Fiを使用しています。また、小学校1年生で、自宅の動画視聴以外にスマホを使用せず、使うときはWi-Fiというケースもあります」
楽天グループは過去最大となる1338億円の赤字を出したが、これには基地局整備やローミング費用による携帯電話事業の影響が大きいとされている。
石川温(スマホジャーナリスト)「値下げ競争の中、楽天はせっぱつまって0円出したのかな。赤字が続いているので仕方なくやめたのではないでしょうか」
楽天ユーザーは新料金プランに自動移行されるが、法的に問題はないのか。
楽天では、既存ユーザーに対しお知らせメールを複数回配信するとともに、新規ユーザーに対しては店頭で口頭説明。さらに今年10月まで最大4カ月間の月額料金実質無料や、他社への乗り換え無料などでユーザーに不利益がないようにするという。
楽天の月額0円廃止を受け、KDDIでは楽天モバイルからの移行が増加しているが、今後はどうなるのか。現在楽天モバイルの電波は場所によって屋内に届きにくいという欠点があったが、今後楽天が「プラチナバンド」と呼ばれる届きやすい電波を獲得することで、再び価格競争が起きる可能性も指摘されている。
三浦瑠麗(国際政治学者)「スマホはライフラインみたいな形になっているが、0円というのはちょっとおかしい。無料のサービスがあるわけがない」
武井壮(タレント)「僕は使い勝手を大事にしているので、料金は気にせず最強のプランにしています」
石川温「昔は2年縛りがあってやめにくかったが、今は思いついたら簡単にその日のうちに乗り換えられる。各社この2年、新しい料金プランを出しています。2年間見直していない人はチェックしてみてください」
(みっちゃん)