「OBのみなさんが、監督に暴力を受けたと証言しました」ときょう13日(2022年5月)の「THE TIME,」で江藤愛アナウンサーが切り出したのは、強豪サッカー部のコーチによる暴力問題が明らかになった熊本・秀岳館高校のニュースだ。先日の記者会見で、同高の段原一詞監督は自身の暴力については否定していたのだが、実際はどうだったのか。番組はOBの証言を詳しく取り上げた。
教頭にも取材
秀岳館高サッカー部をめぐっては、30代の男性コーチが部員に暴力をふるっている動画がSNSで拡散。その後、部員たちが顔と実名を出して、動画の拡散を謝罪する映像が投稿されるといった問題が発覚している。同高が今月5日に開いた記者会見で、サッカー部を約20年間率いてきた段原監督は「(コーチによる暴力行為を)見たことはありません」「暴力は根絶されるべきものという認識なので、あってはならないことだと思いました」と話し、自身が暴力を振るったことはないかという報道陣からの質問には「ありません」と答えていた。
番組では、10数年前に同高サッカー部に在籍していたOB2人にJNNの記者が取材した映像を流した。OBらは記者会見の内容について「100パーセント嘘です」と断言。ふがいない試合をしたという理由で段原監督に正座を3時間やらされたことがあるといい、「ピクリでもすると前蹴りです。正座が終わって立った時にフラフラしている奴は『ビシッとせんか』と言われて殴られます。僕はそれはありますね」「顔を殴られていると連発で来る。バンバンバンって。グーで。よけたら『よけるな』と怒られる。(出血など)すごいですよ。口内炎が30個できた人もいます」などと話していた。
サッカー部での3年間については「いかに怒られずに3年間を逃れるかという、もう恐怖心です」「サッカーは嫌いになりましたね」などと振り返っていた。この2人とは別の複数のOBも「段原監督の暴力はあった」と証言しているという。
OBの証言について、JNNは同高の白井勇教頭にも話を聞いたが、「卒業生が発言しているなら事実かもわかりませんが、学校側としては把握していない。申し訳ありません。(監督の会見での発言が嘘なら)私には理解できません」とどこか他人事のような反応だった。
(キャンディ)