ロシア軍によるウクライナ侵攻が続く中、昨日9日(2022年5月) 、モスクワの赤の広場では日本時間午後4時からロシア戦勝記念日の式典が行われた。侵攻についてプーチン大統領は何を語ったのか。「めざまし8」では11分間のプーチン演説をノーカットで伝えるとともに、ロシア国民の反応についても独自取材を行った。
今後の見通し、識者の見解は?
プーチン大統領は「祖国を守ることは常に神聖なものでした。祖国を守るため、今も皆さんはドンバスで戦ってくれています。我々の責務はナチズムを倒すこと。西側諸国には対話を呼びかけたがすべて無駄でした。アメリカとその取り巻きのネオナチ主義者との衝突は避けられないものとなりました。ウクライナ政府は核兵器を手にする可能性について明らかにし、NATO加盟国は我が国に隣接する地域の軍事開発を始めました。ロシアは侵略に備えて先制攻撃を行いました。もっとも正しいタイミングでした」と、ウクライナ侵攻を正当化する演説を行ったが、戦争宣言や東部地域での勝利宣言はなかった。軍事パレードを見物していたロシア国民からは「とてもいい気分です」「演説は感動的だった」などの声が聞かれた。
番組では、式典周辺を撮影していたロシア在住の日本人、廣瀬功さんを独自取材したが、廣瀬さんは「肌感覚として、モスクワの外から労働者が休日のエンターテイメントとして見に来ている。戦車が走り始めると人々は声援を送る」と印象を語る。
一方、日本在住ロシア人YouTuberあしやさんは「『ロシアがナチズムと戦っている』といっているが、根拠のない作り話。戦勝記念日は平和に感謝する日で違和感を感じる」と語る。
中村逸郎(筑波学院大学教授)「プーチン大統領最大の挫折の日ではなかったのか」
MCの谷原章介「どこか自信なさげで弱く見えた」
武井壮(タレント)「どこに向かっているのかゴールが見えない。進めば進むほど良くない状況になり、終われない焦りも感じる」
三浦瑠麗(国際政治学者)「過度のストレス状態にある。自分たちが始めた戦争だが、西側からの援助でうまくいかない。彼らの中の被害者意識が、戦況が悪くなるごとに強化される。演説は被害者語りに傾注すると思っていたが予想通り。ロシアの(被害者意識の)ストーリーを西側が変えることはできないのではないか」
今後の見通しはどうなるのか。専門家からは「年単位で長引く」「2カ月くらいでロシアが行き詰まる」などの予想が出ている。
デービッド・アトキンソン(実業家)「長期化すればするほど仕掛けたほうが不利になる。西側は長期化させたい」
(みっちゃん)