「原因不明、子どもに相次ぐ急性肝炎の疑い。世界20カ国で228人以上の患者」と9日(2022年5月)の「スッキリ」で岩田絵里奈アナが切り出した。厚労省によると、国内でも4月から相次いで報告があり、7人の子どもの疑い事例が確認されている。
街で聞いてみると、「どういう症状があるのか」(30代母)、「原因がわからないと怖いですね」(30代父)、「どういう対策をしたらいいのか分からない」(40代母)と困っている人が多い。
「ウイルスなんで、対策としてはコロナも一緒ということなですね」
肝炎とは肝臓に炎症が起き、細胞が壊れている状態のこと。急性と慢性があり、急性は主にウイルスの感染で広がる。代表的な症状は発熱と黄疸といわれる。このほか白っぽい便、無気力になる、下痢を含む胃腸の症状などもみられるという。
肝炎のウイルスは主にA型からB、C、D、Eとあるが、今回はどの型のウイルスも検出されていない。このため、原因は不明とされている。日本感染症学会指導医の水野泰孝医師は「原因不明というけれど、AからEの肝炎以外はほとんど検査しません。それで、原因は分かりませんよ、と終わっている事例がある」と語る。
どのように感染するのか。欧米で多くの患者から検出されているのがアデノウィルス。子どもを中心に流行し、風邪などの原因となる病原体で、『プール熱』の原因としても知られている。WHO(世界保健機関)によると、検査した169人のうち74人からアデノウィルスを確認している。アデノウィルスは感染力が強く、せき・くしゃみなどの飛沫感染や接触した手を介した経口感染もあるという。WHOの説明では、患者の年齢は生後1カ月から16歳。なぜ子供たちに多いのか。水野医師は今の段階では「これは分らないですよ」と話す。
今後について、水野医師は「熱が出たり体調が悪かったりすると、新型コロナを疑うことで、肝炎など他の病気が発見されづらくなっている」と指摘する。
司会の加藤浩次「予防対策としては、どうしたらいいんでしょうか」
水野「手洗い、マスクをしっかりやってください」
加藤「ウイルスなんで、対策としてはコロナも一緒ということなですね」
(一ツ石)