「東京に行って料理人になる」という目標をみつけた比嘉暢子(黒島結菜)。その思いは日に日に膨らんでいく。
一方で、長男・賢秀(竜星涼)が前のめりになっていた投資話は詐欺だったことが発覚。母・優子(仲間由紀恵)に頼み込んで調達した投資資金は持ち逃げされてしまった。絶望した賢秀は自暴自棄になり、騒ぎを起こす。
東京行きは...
危うく警察沙汰になるところで、賢秀と家族を救ったのは、三女・歌子(上白石萌歌)。音楽教師の下地響子(片桐はいり)の前で歌うことでピンチをしのぐことができた。
しかし、賢秀が詐欺に引っかかったことで、比嘉家の経済的な事情は苦しくなるばかりだ。暢子は東京で料理人になるという夢をあきらめざるを得なくなる。
責任を感じた賢秀は姿を消してしまう。そしてほどなくして暢子の地元での就職先が決まる。
一方、長女・良子(川口春奈)は「夢を追うよりも堅実な暮らしをするべきだ」と暢子に言い聞かせていたが、本心では暢子の東京行きを願い、密かにお金を溜めていた。
そんなある日の晩。比嘉家の面々は暢子が夕食に作ったフーチャンプルーを囲んでいた。その食事の最中、優子は提案する。「やはり暢子を東京に行かせてあげよう」と。
母のこの言葉をきっかけに、良子、暢子、歌子は姉妹で暢子の将来について話し合う。
そしてその最中、家を出ていった賢秀から手紙が届く。その内容は、比嘉家の運命を変えるものだった。状況は一変、暢子は晴れて上京することになる。
そして暢子の卒業間近のある日。歌子は、転勤が決まった下地から熱い音楽レッスンを受ける。それはずっと心に残り続けるものになる。
そして1972(昭和47)年5月15日。沖縄が本土に復帰した日に、暢子は東京へと旅立つ。