<1年前のワイドショー> 昨年(2021年)の5月6日夜、横浜市戸塚区のアパート2階から、ペットのニシキヘビが逃げ出しました。体長3.5メートルで体重も13キロあるという巨大なアミメニシキヘビで、人間を窒息死させるほどの力があるとされました。
コロナ禍で、家でペットを飼うブームは起きていますが、それにしても「危険動物」とは驚きました。
脱走ニシキヘビに注目集まる
捜索は長引き、(J-CAST)テレビウォッチ・ワイドショー通信簿の「脱走ニシキヘビから身を守れ 注意すべき3つの点」(2021年5月10日、TBS系「あさチャン!」)は、当時の司会の夏目三久さんが「4日たった今も見つかっていません」と行方を案じていました。
飼い主の男性は「管理が甘く、大変反省しています」と謝罪。ガラスと木でできたケージで飼育していたのに、帰宅するとカギが壊れていたといい、「ヘビ自ら、カギを壊して逃げた可能性がある」というから驚きです。
周辺の住民には脅威で、小学校では屋外の体育授業や校庭遊びを見合わせるなど大騒ぎになっていました。「逃走ニシキヘビ捜索に『新兵器』 赤外線カメラの威力とは」(同年5月12日、TBS系「あさチャン!」)は、地元の消防署などが赤外線カメラを使って捜索している様子を伝えていました。
結局、脱走から17日目の5月22日、捜索に加わった日本爬虫類両生類協会の白輪剛史理事長が、なんとそのアパートの天井裏で発見し、しかも素手で捕獲し、捜索劇は終わりました。
「ニシキヘビ捕獲劇は『青い鳥』みたい? 玉川徹が連想した理由」(同年5月24日日、テレビ朝日系「モーニングショー」)がその様子を伝えています。白輪さんが見つけたのは、捜索に入ってから15分後のこと。ヘビの飼育温度は通常25度から28度で、温度の低い外では生きていけないと推測し、天井裏に目星を付けていたようです。
飼い主の男性はひたすら謝り、「(今後は)生き物とは無縁の生活というか、自分の身の置き方から考え直したい」と語ったそうです。
玉川徹さん(テレビ朝日)が引き合いに出したのは、メーテルリンクの童話「青い鳥」でした。貧しいチルチルとミチル兄妹が「幸せの象徴」の青い鳥を探し、いろいろな国を旅します。しかし、目覚めると家の鳥かごにいたという物語。
結末は似ていますが、ニシキヘビは「幸せ」とはかけ離れ、飼い主の怠慢を戒める象徴となってしまいました。
(コムギ)