1日(2022年4月)に施行された改正少年法で、18歳、19歳の少年は「特定少年」と位置付けられ、起訴された後の実名報道が可能となる。その第1号となったのは山梨県甲府市の殺人放火事件で逮捕された被告(19)。11日の「めざまし8」ではこの19歳少年を実名で報道するとともに、事件の詳細と被告の素顔に触れ、スタジオ陣で意見を交わした。
殺人や現住建造物等放火などの罪で起訴
被告(番組では実名)は2021年10月12日、甲府市に住む夫妻をナイフで数回刺して殺害し、ナタで次女の頭を殴ってケガを負わせた後、住宅に放火して全焼させたとして殺人や現住建造物等放火などの罪で起訴されている。
番組では被告を知る人に取材を行い、小学生時代や高校時代の様子を詳報。さらに、被告が調べに対し「(被害者夫婦の長女に)交際を断られた」と動機を語るとともに、「家族全員を殺すつもりだった」と供述している、とも伝えた。甲府地検は、被害者夫婦の長女に一方的に好意を寄せた逆恨みが事件の背景にあるとみているという。
新潟青陵大学大学院の碓井真史教授は「関係修復ができないと思った時に極端なことを考えてしまう幼児性が感じられる。報われない思い、喪失感から殺意に変わった可能性がある」と語る。
村上佳菜子(プロフィギュアスケーター)「交際を断られたから殺すという考えにつながってしまうのが恐怖。女性の方が断ったことで家族が殺されたという必要のない責任を感じていることが心が痛くてしかたがない」
橋下徹(弁護士)「これから報道機関が難しい判断を迫られると思うが、僕は実名報道派。18歳で成人と線引きした以上、責任を負うべきだ。更生の話は成人でも必要な話で、法改正が進んでいる。日本は懲役刑が基本だが拘禁刑で、更生していくプログラムをしっかり受けさせようという流れに来ている」
古市憲寿(社会学者)「日本は18歳で死刑判決を出してきた国で、名前出すかどうかは瑣末な問題。国際標準を考えるなら死刑を含めて刑罰のあり方を考える必要がある」
橋下徹「僕は死刑維持派なのでこれについては別のところで議論したい」
MCの谷原章介「大事なことは被害者を支援することだと思います」
(みっちゃん)