NHK大河「鎌倉殿の13人」、4月3日（2022年）の放送。嫡男誕生に沸く鎌倉であったが、源頼朝（大泉洋）の浮気が大騒動に発展。激怒した北条時政（坂東彌十郎）は伊豆へと帰ってしまう。平家打倒の挙兵の前に、鎌倉に激震が走っていた。そんななか北条義時（小栗旬）は八重（新垣結衣）のことを一途に思い、鎌倉と江間を往復する日々を送っていた。
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NHKの「鎌倉殿の13人」番組サイトより
「怖い」から一転
それにしても、義時の八重に対する想いは一途である。八重に求婚して「お断りします」とこっぴどく振られて号泣していたが、それはまるでなかったかのように、アポなしでプレゼントを抱えて訪れる日々。「八重さんの背中が幸せそうなら、私は満足」というのはいささか行き過ぎの様な気もするが、義時の笑顔を見ればちょっとバカっぽく見えるがかわいいし、「義時の純粋な本当の気持ち」だと伝わりそうではある。しかし実際に八重の口から「怖い」と出たときには、視聴者全員が同感したに違いない。
八重は千鶴丸を実の父親に殺され、その父親を愛する人に殺され、尋常ではいられないほど傷ついていた。それでも頼朝に尽くす毎日であったが、当の頼朝の浮気現場をまざまざと見せつけられてしまう。江間で静かに暮らしているものの実は心はボロボロの八重。
そんな八重の居たたまれない気持ちに寄り添うことができたのが義時なのだろう。あまりに純粋な気持ちで、遠慮なくガンガン入ってこられたら心が揺れるのは至極当然だ。
ドラマの最後のシーンで、せっせと八重のいる江間に通う義時の願いがついに叶った。「お勤めご苦労様。お帰りなさいませ」とニッコリの八重に対し「ただいま帰りました」と義時。目には熱い涙があふれた。やっと想いの叶った義時だったが、またまた号泣で嗚咽する声にこちらまで熱くなってしまった。「自分を肯定されたような気持ちになるよね。小四郎よかったねぇ」「小四郎、大逆転！」「義時さんの思いが通じて本当によかったです！」など感涙する義時にSNSも反応していた。
今後、長期に渡る源平合戦へと突入するなかで、悲劇のヒロインだった八重が、義時をどんな風に支えていくのか見逃せない。
（Y・U）