キーウ近郊「解放」地域 「THE TIME,」が伝えた現状

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   「THE TIME,」は4日(2022年4月)、ロシア軍が撤退した跡のウクライナの首都キーウ近郊の市街地に多数の市民の遺体が散乱した状況について、ゼレンスキー大統領が「大量虐殺だ」と強く非難したことを速報した。週末の戦地の惨状を伝えた。

   ゼレンスキー大統領は3日、首都キーウ近郊で多数の遺体が見つかったことについて、「後ろ手に縛られて殺害されたり、拷問を受けたりした人もいた」「ウクライナの国と国民を抹殺しようとする大量虐殺だ」と、オンラインで出演した米CBSのニュースで語った。これに対し、ロシア国防省は、「ロシア軍の管理下では、地元住民はだれ一人、暴力行為を受けなかった」としたうえで、ウクライナが公開した画像や映像は、「西側メデディアのために制作した作品」として、関与を否定した。

ロシア軍「軍事行動の縮小」に、バイデン米大統領「私は懐疑的だ」

   ウクライナの国防次官は、そのFacebookで、「首都キーウ(キエフ)を含むキーウ州全域が、侵略者から解放された」と表明した。解放されたとされるブチャ市の道路は、破壊された戦車などであふれ、市民の遺体が残されていた。AP通信によると、ウクライナ軍の兵士は、爆発物が仕掛けられていることを懸念、ケーブルを使って遺体を収容している、という。プチャ市長は、「ロシアの攻撃は非人道的だ」と強く非難。「殺された市民の手は、白い布を使って背中で縛られ、頭を後ろから撃たれていた。どれだけ違法なことが行われていたか、わかるだろう」。ウクライナの副首相は3日、「キーウなど6州の11の村の首長がロシア軍に拘束されている」「キーウ州・モティジン村の村長が遺体で見つかった」。

   ロシア軍の「軍事行動の縮小」について、米国のバイデン大統領は、「私は懐疑的だ」。プーチン大統領が側近をクビにするなどの兆候、を指摘。「孤立しているように見える」。

   ウクライナとロシアの停戦交渉について、ウクライナの停戦交渉団の団長は、「首脳間で競技できる段階まで来ていることをロシア側が認めた」と明かした。首脳間協議の「日時はわかっていない」としながらも、トルコで行われる可能性が高い、としている。

   ウクライナメディアによると、「ロシア側は、クリミア半島の主権問題を除き、ウクライナの側の立場について反対しない、と発言した」。しかし、ロシアのメジンスキー大統領補佐官は、「停戦交渉は、首脳間の協議ができるほど進んではいない」と否定した。

   米国のCNNテレビは、米政府当局者の話として、ロシアが5月中旬までのウクライナ東部制圧を目指している、と伝えた。プーチン大統領は、第2次世界大戦の対ドイツ戦勝記念日の5月9日に「勝利宣言」を行いたい意向だ、とする。

   「大量虐殺」を「作りもの」と否定した第2次大戦までの「手法」が、この時代には通じなくなったことを、欧米諸国はロシアに思い知らせる必要がある。

(栄)

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