あすから4月。「新社会人となる方々の職場の環境についてです」ときょう31日(2022年3月)の「スッキリ」で岩田絵里奈アナウンサーが切り出したのは、長時間労働など職場環境が改善されている一方で、「ユルすぎる職場」に不安を募らせている若手社員が増えているという話題だ。
過労死、ブラック企業、パワハラなど職場での問題をめぐっては、「働き方改革関連法」や「パワハラ防止法」などの法整備が進み、入社1年目の週間労働時間は約20年前と比べて5時間減少。「入社1年目に上司や先輩から叱責される機会が一度もなかった」という人の割合も、約20年前と比べて3倍近くに増えている。
「成長できない」不安
ところが、厚生労働省の調査によると、入社3年以内の若手社員の離職率は2010年以降、30パーセント台で推移しており、減る兆しはない。
若者の労働環境について研究しているリクルートワークス研究所の古屋星斗氏(35)は「ユルい職場がもたらす不安」をキーワードにあげる。働く環境は改善されたが、職場がユルすぎて自分が成長できないという不安が背景にあるのだという。「終身雇用だった時代は将来に対する不安はなく、職場の不満を愚痴って飲むというスタイルだったが、今の若手は職場環境に不満はないが自分の職業人生に対して不安がある」と説明する。
実際はどうなのか。番組では働く人々の本音を街で聞いた。
若手社員たちの間では「今の会社は、怒られないような環境、優しい人が多いところを重視して選んだ」「(上司の)要領が悪すぎる。この会社にいても私の方が大人だなと思っちゃう。ズバッと言ってもらわないとわからない」などの意見があった。
一方のベテラン社員たちは「(若手社員が)辞める原因は『認めてもらえない』というものだが、自分を過大評価しすぎている」「怒るときは、良かった点→改善点→次につながる点、という風にサンドイッチにしないと、やる気が起きないのは上司のせいだと言われる。そうまでして育てないといけないのかと正直思います」などと話していた。
坂口孝則(経営コンサルタント)「広告代理店の役員の方によると、『これからは部下と話すときは全部録音されているという覚悟で話せ』と言われているそうです。今のマネージメント層は、叱るのをやめて粛々と評価だけ下げるという人が増えています」
MCの加藤浩次「上司側、ビビッてない?上司が若手を腫れものを触るように接しているのをよく目にする。理にかなった方法で、相手のことを思って叱るのは悪くない。お互いの歩み寄りですよ」
(キャンディ)