埼玉・鳩山町が「幸福度」で全国一になったという。大東建託が行った「街の幸福度 自治体ランキング」で、2位は愛媛・伊予市、3位は宮崎・三股町、そして鳩山町がトップだった。けさ30日(2022年3月)の「モーニングショー」の「ショーアップ↑」コーナーで、板倉朋希アナが報告した。
鳩山町は埼玉県の中央部に位置していて、人口1万3000人。「自然がいっぱいある」(70代男性)以外は、「名所はねえ、思いつかないです」(58歳女性)というジミ~な町だ。「町内には鉄道の駅もなく、国道もなし。商店はシャッターが閉まっていたり、きれいに整ってはいますが、人通りがほとんどない住宅地。いったい自然以外のどこに幸福度1位の魅力があるのでしょうか」(板倉)
コメンテーターの安部敏樹が住民たちのアドバイザー
町民に喜ばれているのが「デマンドタクシー」だ。だれでも利用でき、町内の移動なら料金は100円。高齢者は毎日の買い物に利用したりしている。
若者向けのサービスが「空き家シェアハウス」。間取り4LDKに4人まで入居可で、家賃は月2万5000円と光熱費1万円だが、町の公共施設で受付や清掃などのアルバイトを月32時間以上やると無料になる。
このほか、犯罪率が県下で下から2番目の治安の良さ、待機児童ゼロ、中学生以下は医療費無料なども魅力ポイントだという。池袋までは電車とバスで約1時間、高速道路で都心まで約1時間だ。近いといえば近いが、通勤にはきついかも。
板倉「リモートワーク時代にはこういう場所もありですかね」
浜田敬子(「AERA」元編集長)「みなさん、いまはこれくらいの場所に、むしろ越したいと思っているんじゃないですか。何かあれば1時間くらいで都心に出られて、自然のあるところで仕事をしたい、子育てしたいという人が増えていると思います」
実は、水曜コメンテーターの安部敏樹(「リディラバ」代表)がここの住民たちのアドバイザーになっていた。人口減や高齢化が進む町を何とかしたいという相談に、若者向けの合宿施設や世代間交流などを提案したという。空き家シェアハウスはまさにこのアイディアを実現したものだ。「住民が主体になって参加するんです」(安部)という。自治体頼みや行政の押し付けでは魅力的な町にはならない。
浜田「税金をどこに使うか。生活のきめ細かなところに限られた財源を使うことで生活の質が上がっていくというケースですよね」
調べてみると、町民の新型コロナウイルスのワクチン3回目接種率はすでに8割以上。こういう町に住みたい。
(カズキ)