ロシア軍の激しい攻撃によって、陥落の恐れが高まっているウクライナ南東部のマリウポリ。きょう30日(2022年3月)の「スッキリ」は、先週マリウポリからドニプロに避難したグラボフスキーさんにオンラインでインタビューした模様を放映した。
先月24日に始まったロシア軍の砲撃によって、マリウポリはこれまでに建物の9割以上が被害を受け、5000人以上が死亡したとされている。この1カ月で街はどのように変わったのか。番組ではマリウポリに32年間住んでいるというグラボフスキーさんにきのう29日、話を聞いた。
「祖父母がまだ残っている。無事かどうかわからない」
グラボフスキーさんは侵攻が始まった時のことについて、「私は家で寝ていた。彼女から電話をもらって侵攻を知りました。突然で信じられなかった」と振り返った。日に日に激しくなる爆撃のなか、グラボフスキーさんが最もショックを受けたのは、劇場が被害を受けたことだという。「劇場はマリウポリのシンボル。歴史が長く、街の中心にあります。市民が一番好きな場所でした」。劇場は市民の避難所となっており、ミサイル攻撃によって約300人が死亡した。
グラボフスキーさんの80代の祖父母は、まだマリウポリに残っている。「『私たちの家はここしかない』と言って、避難してくれません。今も連絡が取れなくて、無事かどうかもわかりません」と案じていた。
MCの加藤浩次「このように建物の9割が破壊されている状況なのに、ロシア側は『軍事施設しか攻撃していない』と言っている。ありえない。本当にひどいと思いますね」
東野篤子・筑波大准教授「爆撃された劇場は、『こども』と書かれていた場所にもかかわらず攻撃されました。これは何の正当化もできないことです。(他の地域で苦戦している)ロシア軍は、戦果を出すためにもともと攻め込んでいて、落としやすいマリウポリをさらに破壊するしかないとみていると思います」
(キャンディ)