「相棒 season20」(テレビ朝日系)最終回スペシャル 第20話「冠城亘最後の事件―特命係との別離」が、3月23日(2022年)に放送された。(ネタバレあり)
鑓鞍兵衛(柄本明さん)襲撃計画が無事未遂に終わった後、法務事務次官の日下部彌彦(榎木孝明さん)が冠城亘(反町隆史さん)を喫茶店に呼び出し、公安調査庁について
「霞が関の盲腸なんて陰口たたかれて久しいが、正直公安調査庁の存在意義を真剣に問い直す必要がある。改革のための強烈なインパクトが欲しいなぁ...」
と漏らした。
「中年だって荒野をめざしたっていいじゃないですか」
冠城による社美彌子(仲間由紀恵さん)への働きかけで、青木年男(浅利陽介さん)が内閣情報調査室に異動することに。青木が特命係に報告に来た際、冠城が
「そっか。じゃあこれでお前と俺はライバル関係だな」「俺、警視庁辞めて、公安調査庁、移ります」
と突然報告した。
冠城は日下部から、
「来ないか?強烈なインパクトが欲しいって言ったろ。正式採用じゃない。契約職員だ。今流行りの」
と直談判されていたのだ。
警視監の甲斐峯秋(石坂浩二さん)から決断の理由を聞かれた冠城は、
「強いて言うなら、荒野をめざす。青年は荒野をめざしますけど、中年だって荒野をめざしたっていいじゃないですか」
「そこに何があるかわかりませんが、俺ってまず動いてみてから考えるんです。そのわけを」
と語った。
「もう少し、一緒にやりませんか?」
並木道の石垣に腰かける冠城のもとに杉下右京(水谷豊さん)がやって来て「少し歩きませんか?」と声をかけ、2人は並んで歩き出す。
「君がうらやましいです。心の赴くままに居場所を変えられる、その軽快さが」(杉下)、「嫌味にしか聞こえませんけど」(冠城)、「嫌味ですから」(杉下)というやり取りの後、杉下は立ち止まり、
「僕はね、冠城くん。これまで去る者は追わず、来る者は拒まずでやって来ましたが、今回それを破ろうと思います。もう少し、一緒にやりませんか?君が特命係を去ることをできれば拒みたい」
と冠城に訴えた。
冠城は噛みしめるように「最高のはなむけの言葉です。長い間お世話になりました」と言い、杉下に頭を下げた。
杉下は全てを悟ったようにうなずき、その場を立ち去る。目を赤くした冠城も、杉下に背中を向けて歩いて行ったのだった。
7年間杉下の相棒を務めた冠城の卒業に際し、杉下が初めて相棒を引き止める言葉を放ったラストシーンに、ツイッターなどでは
「冠城亘と右京さんの別れ方相棒史上1番泣けた」
「冠城を特命に引き留めようとする右京さんとそれを最高のはなむけの言葉だと言い別れを告げる冠城。感慨深いものがあったわ」
「歴代の相棒の皆さん勿論素敵だったけど、こんなに切ない気持ちになる別れは初かも...」
といった声が上がっていた。
(TT)