与党の幹事長が突然言い出した「年金受給者5000円給付」は、夏の参院選挙目当てであることがミエミエで、岸田文雄首相も「物価をはじめさまざまな状況をしっかり見極めたうえで」と二の足を踏んでいる。はたしてどうなるのか。けさ24日(2022年3月)の「モーニングショー」で野上慎平アナが「ショーアップ↑」コーナーで取り上げた。
東京・巣鴨のとげぬき地蔵で聞いてみると、「賛成です。年金が少なくなってきているんで」(69歳男性)という声の一方で、「別にもらわなくてもいい。まずは困っている人を何とかしてあげて欲しい」(69歳女性)という意見も少なくない。
石山アンジュ「こんなバラマキ政策でいいのかなと...」
年金受給額は4月以降、国民年金は年額で3108円、厚生年金は5418円減る(モデルケース)。野上アナは「6月受給分から減額になるのですが、その1週間後の6月22日に参院選の公示、7月10日に投開票がありそうで、5000円給付は高齢者の不満を和らげるためという指摘があります」と伝えた。
国会では立憲民主党の蓮舫参院議員が「これこそ選挙目当てというんじゃないですか」と噛みついたが、冬休み中の玉川徹(テレビ朝日)の代役の朝日新聞編集委員・峯村健司も「言葉は汚いですが、ふざけるなという感じですよね」と怒った。
給付の対象は2600万人で、1300億円の財源、さらに事務経費などに約700億円かかる。「5000円配るのに2500円以上かかる計算です」(野上アナ)
石山アンジュ(「パブリックミーツイノベーション」代表)「財源は赤字国債ですから若い世代の将来負担。こんなバラマキ政策でいいのかなと思います。困っている人に対してなら、5000円は少なすぎるし......」
政府・与党内からも批判が出て、名目を変えて追加経済政策に盛り込む案が検討されているというが、峯村は「配るんだったら、悪しきバラマキではなく、経済的インパクトを狙ったものにすべきです。そのためには、ゼロが足りない」という。
それにしても、参院選挙向けに1人1票5000円とは安く見られたものである。高齢者は本気で怒れ!
(カズキ)