宮城、福島で最大震度6強を記録した昨夜(2022年3月16日)の地震で、東北新幹線「やまびこ223号」が福島と白石蔵王間で脱線、付近の高架橋も損傷していて、復旧には相当な時間がかかりそうだ。一夜明けて、「モーニングショー」は現場から中継放送で伝えた。
宮城・白石市から熊谷博之記者が脱線現場からリポートした。「後ろの高架橋の上に止まっている新幹線の車両が、傾いているのが見て取れます。運転再開の見込みは立っていません」
「鉄筋がむき出しになってグニャリと」
17両のうち13両目をのぞいた16両が脱線した。運輸安全委員会によると、走行中に揺れを検知して自動停止したという。那須塩原と盛岡間で運転を見合わせている。
福島・国見町の高架橋下には根本晃希記者がいた。「高架橋全体が傾いているのが確認できます。柱の下の部分はコンクリートがつぶれ、鉄筋がむき出しになってグニャリと歪んでいます。JR東日本によりますと、高架橋の損傷は広い範囲に及んでいて、被害の全容が把握できていないということで、復旧のめどはたっていないということです」
東日本大震災でも国見町付近では電化柱が傾いた。東北自動車道も白石ICと国見SAの間で大きな亀裂が生じ、通行できなくなっている。10カ所以上で隆起も確認されたという。
テレビ朝日の玉川徹は白石市の隣町が実家ということで、詳しかった。「一番揺れが大きかったところに白石と国見町は位置していて、震度6強が縦に続いていて、それに沿うように東北新幹線は走っているんです。この区間を全部点検しないといけないでしょうね。かなり長い間、新幹線が止まってしまうことも考えられます。並行して走っている東北自動車道も亀裂があるということですから、動脈が寸断され、復旧は大変だと思います」
気象庁元長官の山本孝二さんは「東日本大震災のときに新幹線を総点検し、一部補強もしたんですが、あらためて総点検が必要です」と話す。東日本大震災のときは、東北新幹線が通常ダイヤに戻るまでに半年かかった。
(カズキ)