NHK大河「鎌倉殿の13人」3月6日(2022年)放送回。鎌倉入りを果たした源頼朝(大泉洋)の一党が次に向かったのは黄瀬川。そこで源氏に協力すると一度は言った武田信義(八嶋智人)と対面。両党の出陣は翌々日という話になった後、酒席となり、武田の源氏入りを説得した、義時の父・時政(坂東彌十郎)が参加する。
すっかり酔っぱらってしまった頼朝軍が寝静まった深夜、信義軍が頼朝を出し抜いて平家を奇襲する作戦に出た。
どこか魅力的で人間味のある...
その一方で、だらしなく酒に酔ってご機嫌で帰ってきた時政。平家が送った追討軍を川向うに見ながら、三浦義澄(佐藤B作)が時政に「これまでとは違う、しっかりしてくれ、四郎時政。この世で一番みすぼらしいのは何か知っているか。しょげている、じじいだ」と説き伏せていたが、現世も同じだと吹き出した。「頬をぶん殴ってくれ」と時政。思いっきりビンタする義澄。「やりやがったな」と時政。どの時代も同じようなおじさん同士の喧嘩のはじまり。すると時政に突き返された義澄が川の中に倒れこんでしまう。
その時、辺りの水辺で休んでいた無数の水鳥たちが、一斉に羽ばたいた。
何が何だかわからなくならないように?「ココがポイント」のようにナレーションが入った。
平維盛(濱正悟)率いる追討軍は、羽音を敵の襲来と勘違いして全軍撤退。このシーンがネットでも話題に。「おっさん同士のガキみたいな喧嘩が、まさか例の水鳥の羽音のエピソードにつながるとは」「水鳥の飛び立つ音に怯えて、遁走エピソードがおじさんたちのわちゃわちゃズッコケ由来だったなんて」など。
源氏に時が味方してまたもや頼朝の幸運の神がほほ笑んだのだろうが、同時に、情けなくてもどこか魅力的で人間味のあるオッチャンの時政が、一躍するような場面になってよかったように思う。
それともうひとつ。上総介(佐藤浩市)にションベンタレだって言われてたけど、平維盛(濱 正悟)が美少年に見えたのは私だけではないようだ。「平維盛さんかっこよかったなー」「こちらの平惟盛はなかなか凛々しいぞ」などの声も。
鎌倉へ引き返すことになった頼朝軍だが、今後の平家打倒へ向けて、また新たな物語がはじまりそうだ。
(Y・U)