「国際ルール」を破ってウクライナに侵攻したロシアのニュースが中心だった今週(2022年2月28日~)のワイドショーでしたが、国内の話題でも「ルール」について考えさせられるものがありました。
一つは、小中学校で給食を14分で食べるルールが広がっているというのです。
(J-CAST)テレビウォッチ・ワイドショー通信簿が取り上げた「給食『14分ルール』に医師『驚きました』(略)」(2月28日、日テレ系「スッキリ」)では、そんなルールがなぜ広がったのか、番組が伝えた内容を紹介しました。
加藤浩次「学校の立場から言えば...」
結論から言えば、厚労省の「濃厚接触者」の定義が「マスクを着用せず、1メートル以内の距離で、15分以上」陽性者と接触した人となっているためだといいます。仮に学校で陽性者が出ても、給食で「15分以内で食べ切ることで、濃厚接触者の定義を満たさないようにする」というわけです。
司会の加藤浩次さんは「学校でクラスターが出た場合にも親からクレームが来る。学校の立場から言えば、無意味かなと思ったことでもやっているんですよ、という事情もある」と、学校が置かれた状況にも言及していました。
もう一つも「スッキリ」の話題で、「辞職勧告の『機内でマスク拒否』呉市議 阿部祐二が質問、『議場ではマスク着用』の理由」(3月2日、日テレ系「スッキリ」)です。マスク着用を拒否して旅客機の出発を遅らせた広島・呉市の谷本誠一市議に、番組がオンラインでインタビューした内容を取り上げました。
谷本氏は2月6日、北海道・釧路発羽田行きの出発前のエア・ドゥ機内で、マスクの着用を拒否し、出発を1時間遅らせていました。谷本氏は普段から「ワクチン・コロナ・マスクは間違い」というノーマスク運動を提唱しているそうです。
呉市議会が谷本氏に対し「辞職勧告決議案」を可決しましたが、谷本氏は「辞めるつもりはない」と語っています。
自身の信条でやっていることなのでしょうが、番組の阿部祐二リポーターが「議場にいる時はマスクしているんですね」と指摘すると、「議会運営委員会のルールに従わないと議場に入れてもらえないし、発言できない。議場で発信することのメリットの方が大きいと考えた」と釈明したと記事は伝えています。
「ルール」を作るのも、破るのも人、社会が受け入れてこそ成り立ちます。「独りよがりのルール」では、ロシアのプーチン大統領のように、孤立を深めていくのではないでしょうか。
(コムギ)