マスクの着用を拒否して旅客機の出発を遅らせた広島・呉市の谷本誠一市議(65)をめぐり、きのう1日(2022年3月)、呉市議会は辞職勧告決議案を可決した。「スッキリ」では谷本氏の独占インタビューのもようを、2日の番組で放映した。
谷本氏は2月6日、北海道・釧路発羽田行きの出発前のエア・ドゥ機内で、マスクの着用を拒否し、出発を1時間遅らせた。
「辞職勧告」めぐり論議
呉市議会は政治倫理審査会を2回開いたうえで、「市民全体の代表者としての品位と名誉を損なうもの」として、きのう、出席した市議全員の賛成で辞職勧告決議案を可決した。谷本氏は採決直前に退席した。
採決後、谷本氏は報道陣を前に「議員という立場でワクチン・コロナ・マスクの間違いを発信していくという使命があるので、辞めるつもりはない」とマスク姿で語った。今後、航空会社を相手取って民事訴訟を起こす予定だという。
番組の阿部祐二リポーターはきのう、谷本氏にオンラインで直撃した。谷本氏は機内でのマスク着用について「義務じゃないことを強制しようとしたから時間が長くなったわけで、妨害したわけじゃない」と持論を展開。機長の職権濫用にあたるとして、航空法違反での訴訟を検討しているという。これに対し、エア・ドゥは「大声での主張や威圧的な発言があり、他のお客様に不快感や危害を及ぼす恐れがあり、(航空法73条の)機内の安全阻害行為を抑止するための措置をとった」と説明している。
谷本氏は普段からノーマスク運動を提唱しているのだが、阿部リポーターが「議場にいる時はマスクしているんですね」と指摘すると、「議会運営委員会のルールに従わないと議場に入れてもらえないし、発言できない。議場で発信することのメリットの方が大きいと考えた」と釈明。次の選挙でも、ノーマスク、ノーPCR、ノーワクチンを公約にして「世の中を一気にひっくり返す。逆転します」と胸を張った。
犬山紙子(エッセイスト)「思想は自由だが、マスクには積み重ねたエビデンスがあります」
宮崎哲弥「私は全く賛成しないが、こういう信念を持つのは自由。信念に対して議員辞職を求めるのは正しくないと思います」
「でも、間違ったことを広める市議っていうのはどうなんでしょうか。間違っていることは間違っていると言ってあげないと」と首をかしげていたMCの加藤浩次は、岩田絵里奈アナウンサーが紹介した菊地幸夫弁護士の「自分のやりたいことをやることが人権ではない」というコメントに、「ほんと、おっしゃる通りですね」と納得顔だった。
(キャンディ)