「今年は異常な雪の多さですね。北国のみなさんは連日の雪かき、本当に大変だと思います。そろそろ疲れがでるころだと思います。(略)さて、明日からは3月です。今年ほど春が待ち遠しいこともないかも知れません」。28日(2022年2月)午前6時台の「THE TIME,」は、安住紳一郎アナのこんな挨拶から始まった。
番組がトップで扱ったのは、ロシアのウクライナ侵攻のニュース。安住アナは「ロシアは核をちらつかせ始めました。国内に対し、特別戦闘態勢を命じました」と伝えた。
「SWIFT」から排除
ロシア国防相の報道官は「(ロシア軍は)ウクライナの軍事施設のみ攻撃しているため住宅や社会インフラの被害は発生しないことを改めて強調する」としているが、実態は全く違う。番組は首都・キエフで集合住宅にロケット弾が着弾する映像などを紹介。また、これまでに子ども14人を含む352人が死亡したというロイター通信の報道も紹介した。
崩れ、焼け焦げた集合住宅を撮影した女性は「攻撃を受けた時には家にいました。轟音とともに窓ガラスが揺れて非常に驚きました。常に砲撃の音と銃声が聞こえてきます。サイレンが鳴るとすぐに地下室にこもります」と、がれきを背景に報告していた。
「THE TIME,」はロシア側の新たな動きも伝えた。プーチン大統領が「NATO北大西洋条約機構が我が国に対し攻撃的な発言を繰り返している」とし、国防相と参謀総長に対しロシア軍の抑止力を特別態勢にするように命じたのだ。
安住アナ「24日にウクライナに対する軍事作戦の開始を表明した際、『ロシアは最も強力な核保有国の1つ』と発言していることから、『抑止力』は『核戦力』を意味していると見られています」
こうした中、ロシアに最大の打撃を与えるとされる経済制裁に欧米がついに踏み切った。アメリカやEU、イギリスなどはロシアを銀行間の国際決済システム「SWIFT」から排除することで合意。これにより、ロシアの10の銀行でロシア国外のすべての国と送金ができなくなる。
番組はこれに対する日本政府の動きも伝えた。岸田総理は昨夜、日本もこの取り組みに加わると表明。さらに、プーチン大統領を含むロシア政府関係者らの資産凍結など新たな制裁措置も決め、ウクライナへ新たに1億ドルの緊急人道支援を行うことも明らかにした。
(ピノコ)