金・銀の小林陵侑を生んだ「父の養成ギブス」 幼少時の「高い高~い」が凄かった

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   北京五輪で金メダルと銀メダルをとって快進撃中の男子ジャンプの小林陵侑選手(25、二男)ら4兄姉弟を育てた、父親の宏典さんは、子供たちがまだ幼いころに「高い高~い」をする時に「宙に放り投げて回転」させ、ジャンプの感覚を鍛えていた。「金メダル一家」に関するそんなエピソードを14日(2022年2月)の「スッキリ」が特集した。

    小林陵侑選手は12日のラージヒルでも1回目で最長不倒の142メートルを飛び、2回目の138メートルと合わせ銀メダルを獲得した。ノーマルヒルの金メダルに続く2つのメダルは、長野五輪の船木和喜選手に続き24年ぶりの快挙となった。

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加藤浩次「マネしちゃだめですよ」

   小林一家と親交がある海藤美香さんは「お父さんの目に見えない『養成ギプス』の結果だと思います」。陵侑選手は小学校3年からジャンプに取り組んできた。小6で身長が137センチの時に2メートル25センチのスキー板でジャンプを練習した。当時は高2の長男・潤志郎さんと中2の長女・諭果さん、三男で小1だった龍尚さんとともに4人で練習をする「ジャンプ一家」。陵侑選手は当時から「将来はオリンピックで優勝できるように頑張りたい」。

   父の宏典さんは、元クロスカントリーの選手で、中学校の保健体育の教員だった。海藤さんによると「本当に生徒指導に厳しいお父さんで、家族にも厳しかった。巨人の星の父親の星一徹そのものだった」。お父さんが〇と言ったら、いくら四角いものでも『〇です』と言わなきゃいけない世界だった。陵侑くんのひょうひょうとした姿は、お父さんの目に見えない、養成ギプスの結果だと思います」。

    特訓のその1は「空中感覚は幼少期から養うべし」と、「高い高い」とあやすときは「3歳までが勝負時」とばかり、身体を横に回転させていた。弟の龍尚さんは、「横だけじゃなく縦にも回して、一歩間違えたらやばかったのかな。外でやっていると近所の人も引くような」。MCの加藤浩次は、「宏典さんは、大学で運動生理学を学んでいた。うちの子も、と一般の父親がマネしちゃだめですよ」。

   その2は、「体幹はガチの鬼ごっこで養うべし」と「寝る前に。自分がクモになって鬼ごっこをして、一度捕まえたら、どんなに泣き叫んでも離さずに締め付ける」(海藤さん)。子どもは何とか逃げようとして体幹を鍛えた。「兄姉みんな、ギャンギャン泣きながら逃げ回っていたのは覚えている」(龍尚さん)。

   その3は、子どもたちが練習で手を抜くと、10キロ離れた山頂まで、山道を走らされる。宏典さんが車で追いかけ、帰りは車で帰宅する。陵侑選手は「次は自分だとわかった瞬間に、自ら走りに行った」。

(栄)

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