新人女優を発掘するための「ミス条映コンテスト」のポスターを見て、これこそ自分の進むべき道と直感した大月ひなた(川栄李奈)。母・るい(深津絵里)と父・錠一郎(オダギリジョー)の許しを得て、さっそく応募する。
書類審査は無事通過。演技の審査で悪漢たちにからまれる茶屋の娘を演じることになる。しかし当日、茶屋の娘を助ける進之助役が以前、「大月」に回転焼きを買いに来た不愛想な男だと知り、あ然。不愛想男は五十嵐文四郎(本郷奏多)という俳優だったのだ。
失格になるが...
不愉快な思い出がよみがえり、演技に集中できないひなた。ついに突拍子もない行動を取り、失格となってしまう。
落ち込むひなたのもとに、伴虚無蔵(松重豊)と名乗る男がやってきて、映画村に来るよう誘う。るいは、時代劇の言葉で話す風変りな男を怪しんで反対するが、ひなたは映画村へ向かう。
伴虚無蔵はひなたに「映画村でアルバイトをしないか。時代劇を救ってほしい」と申し入れる。コンテストで見て、ひなたの時代劇愛を確信したのだ。
その誘いを1度は断ったひなた。しかしその後再会した五十嵐から挑発され、負けず嫌いに火が付き、夏休みの間だけアルバイトを引き受けることになる。
アルバイトを始めて1週間。映画村にひなたが憧れる時代劇女優・美咲すみれ(安達祐実)が現れる。
すみれは勝手にセリフを増やしたり設定を変えたり...と、監督やスタッフを困惑させるが、ひなたはそれを「作品をより良くするための努力だ」と勘違い。応援したいという気持ちからすみれの所作に口出しをする。結果、すみれは機嫌を損ねてしまう。
そこに五十嵐が出て来て「出ていけ!」とひなたの腕をつかむのだが...。