小学生や中学生が、スマホなどでSNSからニュースを見ることが多くなったが、その半分は情報源を確認していないそうだ。子どもに限らず大人にも言えることだが、そんな「未確認が当たりまえ」の現状について1日(2022年2月)の「スッキリ」が伝えた。
読売新聞などの調査によると、小学4年から中学3年生の約6300人に聞いたところ、56.3%が「日常的にSNSからニュースを得ている」ことが分かった。このうち47%が「ニュースの情報源を確かめていない」と答えた。
ロバート・キャンベル「メディアリテラシーを発展させることも大事」
中3女子は「スマホが手元にあっていつでも見られるから。(フェイクニュースも)信じる方が多い。でもSNSの後で、テレビで見て(確認して)みようとか」。中2女子は「ツイッターでよく見ています」。SNSのニュースにはテレビ局や新聞社の公式アカウントが出しているものも少なくないが、だれが書いたのか分からない記事もある。東京女子大学の橋元良明教授は、「SNSからの情報は、信頼性の高い情報源によるもののほか、いわゆるデマとかフェイクニュースも含まれている」として、日ごろから複数の情報源に接したり、疑問に思ったらテレビ・新聞の公式サイトなどの情報で確かめることが重要と言う。
ITジャーナリストの三上洋さんは、「タイトルを派手にして、既存メディアが伝えない、といったようなタイトルをつけてやることで、閲覧数が上がる=広告収入を上げる(狙いがある)」。2017年に東名高速道路で夫婦2人が死亡した「あおり運転事故」で、被告がある会社と関係があるかのようなデマ情報がSNS上で流れた。そういった情報をまとめて流す、まとめサイトもある。
早稲田大のロバート・キャンベル特命教授は、「流れてくるニュースは無料だから何でもいいというのでなく、ジャーナリズムは市民社会を支える大切な柱なので、おカネを払っていいものを使うということを習慣づけることが重要」「フェイク情報をどう見分けるか、を教室で教える、メディアリテラシーを発展させることも大事だ」。
フリーアナウンサーの高橋真麻「子どもに限らず、大人も気をつけなくちゃいけない。テレビや新聞だって100%(信頼できる媒体)ではない、ということも知らなければ。たまに週刊誌に自分のことを書かれていると全然違うのに、と思う」
そう、このワイドショーの情報や、ゲストのコメントもチェックをしてみよう。情報の事実関係やコメントの言葉ひとつにも、情報源を明示しているかどうか?
(栄)