15日(2022年1月)に行われた大学入学共通テストで、問題が外部に流出した事件がありました。試験のさ中に問題を撮影した画像を、家庭教師紹介サイトに登録された複数の東大生に送り、リアルタイムで問題を解いてもらうという手口だったようです。
27日に19歳の女子大学生が「自分がやった」と香川県警に出頭、警視庁が事情を聞いています。どうしてそんなことができたのか、各局のワイドショーはSNSを駆使した大胆な手口や、その防止策に焦点を当てていました。
石山アンジュ「能力をもう少し多面的にみられる試験制度に」
(J-CAST)テレビウォッチ・ワイドショー通信簿で取り上げた「共通テスト流出の手口は? 『THE TIME,』で識者が推測」(27日、TBS系「THE TIME,」)では、ITジャーナリストの三上洋さんが、ペン型の小型カメラか小型のスマホを使った可能性が高いと指摘していました。
各メディア報道によると、出頭した女子大学生は「スマホを上着の袖に隠して撮影し、画像を送信した」と話しているそうです。
「共通テスト流出で『だまされた』東大生 『モーニングショー』で語った『当日のこと』」(27日、テレビ朝日系「モーニングショー」)は、依頼を受けた東大生の証言を伝えました。当日送られてきた画像の問題をみて30分ほどで回答を返信。その後ネットで共通テストの問題だと知り、文科省に通報したそうです。
石山アンジュさん(「パブリックミーツイノベーション」代表)は「人の目の監視には限界がある。(略)学生の能力をもう少し多面的にみられる試験制度に変わっていくべきなのかとも思います」とコメントしていました。
また、「試験方法が『もう時代に合っていない』 橋下徹、『共通テスト流出』うけ指摘」(27日、フジテレビ系「めざまし8」)も、同じように事件を詳報しました。弁護士の橋下徹さんが「試験方法はもう時代に合っていない。そうでない能力を試す試験にしていくべき」と、やはり試験制度に言及していましました。
ITリテラシーの高い世代なだけに、カンニングがますます手の込んだやり方になっていくことを、この事件が浮き彫りにしました。不正と監視の「イタチごっこ」は、これからも続くのでしょうか。
(コムギ)