「遅れています」ときょう28日(2022年1月)の「モーニングショー」でMCの羽鳥慎一が切り出したのは、遅々として進まない新型コロナワクチンの3回目接種の話題だ。背景には主にモデルナの不人気があるようだ。
日本の3回目接種の進捗状況は、きのう27日の時点で全人口の2.5パーセント。医療従事者や持病のある高齢者ら1月末までの接種対象者約1470万人に対しても、21.5パーセントにとどまっている。
ちなみにイギリスは全国民の54パーセント、ドイツ51パーセント、韓国51パーセント、アメリカも26パーセント。日本の低さは際立っている。岸田文雄首相も現状について「もっと加速できないのか。なんだ、きのうから1万回しか増えていないじゃないか」と憤慨しているという。
人気はファイザーだが、モデルナの交差接種で抗体量30倍以上
日本で3回目接種が進まない背景には、主に2つの要因があるようだ。ひとつは、8カ月としていた接種間隔の短縮に自治体の準備が追い付かず、接種券の発送に時間がかかっていること。もうひとつは、ファイザーに人気が集中し、比較的副作用が重いといわれるモデルナが敬遠されていることだという。
1,2回目の接種をした人の割合は、ファイザー5に対しモデルナ1なのだったが、3回目の供給量はファイザー4.5、モデルナ5.5となっている。「1,2回目ファイザーだったから3回目もファイザーがいい、という人がなかなか予約できない状況があるようです」と羽鳥。東京・目黒区の予約状況によると、ファイザーを使用する会場の予約率は99.96パーセントなのに対し、モデルナの会場は30.34パーセントにとどまっている。
一方、羽鳥がパネルで紹介した米国の研究結果によると、ファイザーを2回接種した人のうち、3回目もファイザーの人の抗体量は2回目終了時点の20.0倍だったのに対し、モデルナの場合は31.7倍で、より効果があったという。
羽鳥「いわゆる交差接種をすると、抗体はあがるということです」
国際医療福祉大学の松本哲哉・主任教授「モデルナとファイザーの違いによって、ここまでみなさんの反応の違いが出るとは思いませんでした。モデルナの方が量が多い分、効果が強めに出て、副反応が多めに出ることもありうるが、今の段階では早めにワクチンを打つことが最優先。打てるワクチンを早めに打つことが大事だと思います」
廣津留すみれ(バイオリニスト)「ワクチンは重症化しないよう予防のために打つものなので、数字を見て、より効果のある方を選びたい。接種券にそういうデータを載せるなどすればいいのでは」
長嶋一茂(スポーツキャスター)「僕は1・2回目のモデルナの辛かった副反応が今も脳裏に焼き付いている。3回目はできればファイザーを打ちたいですね」
(キャンディ)