「私もこんな家に生まれてたらなぁって...」
西條はピアノ教室の講師・松尾紗月(街田しおんさん)と不倫関係にあり、その場面を目撃した未来を追いかけるうちに揉み合い、誤って階段から突き落としてしまった。西條と松尾が共謀して未来の死体を山中に埋めたが、未来の冥婚絵を見つけたことで「自首したい」と言い出した西條を松尾が殺害したのだった。
未来を名乗る女性の正体は、梶本彩奈というガールズバー店員だった。繁華街でたまたま直樹が彩奈を見かけ、最初は本当に未来だと思った直樹が、余命わずかの愛子のために彩奈に未来になりすますよう持ちかけていた。彩奈は
「何言ってるの?とは思ったけど、それから毎日店に来て、なんだか必死すぎたし。それに、たくさんお金もくれるって話だったから...」
として、直樹に従ったという。
「愛子さんを騙すことに、胸が痛まなかった?」と冠城に聞かれた彩奈は、
「お母さんが気付いてないと思う?母親だよ?いくら絵に似てたって、私が本物の未来ちゃんじゃないことぐらい気付いてるよ」
「でもね、ほんとに楽しそうなの。お父さんが言ってた。私が来てからずいぶんお母さんの加減がよくなったって」
「ほんとにいい人たちなんだよ。不器用だけど、お互いのことを想い合ってて。私もこんな家に生まれてたらなぁって...」
と、愛子と直樹への想いを打ち明けた。
彩奈は最後に、「じゃあ私行くね。お母さん病院から戻ってると思うんで」と言い、特命係の2人に別れを告げた。