今月(2022年1月)行われた大学入学共通テスト初日の15日、試験会場で世界史Bの問題をスマホか何かで撮影し、通話アプリのチャットで送信して正解を返信してもらうというカンニングが行われていた。監視が厳しい試験会場でどうやったのか。27日放送の「スッキリ」は解答を依頼された東京大3年生の学生や大学関係者に話を聞いた。
「スッキリ」が話を聞いた東大生によると...
東大生が依頼を受けたのは1カ月前の去年12月14日で、女子高校生を名乗る人物から「家庭教師の実力を測るためにテストを解いてほしい」というものだった。東大生は家庭教師のマッチングサイトに登録していて、依頼は受験生からの相性チェックだと思い込んでいた。
この東大生は依頼を断ったが、テスト当日は世界史Bのほかに現代文も送信されてきて、「午前11時40分までにお願いします」とあったという。世界史Bの試験時間が11時40分までだったのだ。
入試センターでは、試験中に机の上に出していいものとして、鉛筆、鉛筆削り、消しゴム、電卓や端末機能のない時計だけと通知していて、スマホで撮影すればすぐバレそうなものだが、実際の試験会場はどうなっているのだろう。
試験会場となった東京家政大の入試担当の押元信幸・副学長は「携帯電話はカバンの中にしまうよう徹底していますし、トイレに行くときも監督補佐が付き添います。通常考えたら、(撮影や送信は)不可能じゃないかという感じです」と話す。長崎大の金谷一朗教授は「前から見てる監督者、後ろから見てる監督者がいますから、隠れて何かするのはかなり難しいです」という。
服で隠しながらというのも無理なようだが、中国には鉛筆型のスマホもあるというから、それだろうか。このスマホカンニングは裏サイトがあって、大学生をだまして解答させ、それを何人にも送信して金を稼ぐビジネスになっているのかもしれない。警視庁は偽計業務妨害で捜査中だ。
坂口孝則(経営コンサルタント)「一部報道によると、使うためにはクレジット番号を登録する必要があるので、犯人逮捕にはそんなに時間はかからないと思いますよ」
(カズキ)