1月26日(2022年)放送「NHKニュース おはよう日本」での、高瀬耕造アナウンサーの発言が話題になっている。
おはよう日本のエンディングでは、直後に流れる連続テレビ小説について触れる「朝ドラ送り」が恒例となっており、この日は高瀬アナが
「やっぱりですね、トミーに感謝ですね。なんといい人だろうと。助けてもらいました。本当あの、前髪クネ男かなと思った私をお許しください。本当に、ありがとう」
と頭を下げていた。(ネタバレあり)
別れを告げた理由は...
1月24日週の「カムカムエヴリバディ」は、東京から大阪に帰ってきたトランペット奏者・大月錠一郎(オダギリジョーさん)が、「(笹川)奈々(佐々木希さん)のことが好きになった」と、雉真るい(深津絵里さん)に別れを告げるところから始まった。錠一郎が滞在する宿まで追いかけてきたトミー北沢(早乙女太一さん)は、「何してんねん、お前は!女に現抜かして何もかも台無しにしたってか」などと詰め寄る。
しかし錠一郎はトランペットが吹けなくなるという奇病を患って東京での仕事を辞め、るいに悟られないよう別れを告げたのだった。ほどなく真相を聞いたるいは錠一郎の元を訪れる。錠一郎は「僕とおったらあかん。不幸にしたくない」と、るいを無理矢理帰したが、るいは錠一郎の宿に通い、甲斐甲斐しく面倒を見続けた。
ある日トミーは錠一郎の部屋を訪れ、
「よさそうな医者見つけたんや。来週の予約が取れた。ちょっと遠いけどな。俺の自動車で連れてったる。ドライブがてらや」
と伝える。錠一郎から「ササプロに誘われてるんやろ?」と聞かれると、「ああ。けど、誰が行くか!」と一蹴。錠一郎は「行ってよ。僕は見たいよ。東京で、世界で活躍してるトミーを」と食い下がるが、トミーは卓上の弁当を見つけ「サッチモ(るい)ちゃんか?食べたれよ」と話をそらした。
トミーの運転で2人の思い出の海へ
錠一郎から「もう解放してくれ」と言われて別れを決心したるいだったが、ラジオから2人の思い出の曲、ルイ・アームストロングの「On The Sunny Side Of The Street」が流れてきて、いてもたってもいられず再び錠一郎の宿を訪れる。しかしそこにいたのはトミーだった。
「はぁ~、どこ行ったんやあいつ。今日は医者に行く約束やのに」
とぼやくトミーに頼み、るいはトミーの車で錠一郎との思い出の海に向かう。そこには服を着たまま海へ入っていく錠一郎の姿があった。るいが駆け寄って錠一郎を抱きしめると、錠一郎は
「暗闇なんや。歩いても歩いても、暗闇しかないんや。どこへ向かって歩いていいんかわからん。サニーサイドが見えへん」
と弱々しくつぶやく。るいが
「怖がらんでいい。私が守る。あなたと2人で、ひなたの道を歩いていきたい」
と伝え、2人は海の中で抱き合う。そんな2人の姿を、遠くからトミーが見つめていた。
「あまちゃん」に登場
高瀬アナが話題に出した「前髪クネ男」とは、2013年度上半期放送の連続テレビ小説「あまちゃん」に1話だけ登場した、俳優の勝地涼さんが演じるキャラクターだ。天野アキ(能年玲奈さん・当時)が出演する映画でアキの恋の相手役を務めるダンサーのTOSHIYAという役だったが、手鏡を見ながら前髪をいじりつつ
「俺さぁ、映画とか見ないしさぁ、芝居とか興味ないんだけどぉ、まあ1日だけスケジュール空いたから?出ることにしたんだよね」
「ダンスも?演技も?同じ表現だからさ」
などと腰を前後に振りながらアキに絡み、アキは心の中で
「何かクネクネしてていけすかないダンス野郎です!前髪クネ男と呼ぶことにしました」
とつぶやいていた。
このわずかな出演で絶大なインパクトを残し、「前髪クネ男」は朝ドラ視聴者の記憶に残るキャラクターとなったのだった。
今週の「カムカム~」では熱さや優しさが目立つトミーだが、これまではるいに「君はさしずめ女神様やな」と調子よく声をかけるなど、キザな男という印象が強かった。
高瀬アナの朝ドラ送りに対し、ツイッターなどは
「前髪クネ男www 懐かしいなwww」
「『前髪クネ男』!!分かるw」
「前髪クネ男、伝説のキャラクターやな」
といった声が上がり、「前髪クネ男」がトレンド入りする盛り上がりとなった。
(TT)