前クールから続く「真犯人フラグ」(日本テレビ系)、そして、「もしも、イケメンだけの高校があったら」(テレビ朝日系)と、この「ユーチューバーに娘はやらん!」(テレビ東京系)と、「企画・原作(真犯人フラグは原案)秋元康」ドラマが1クールに3本もあるとはなんとも嘆かわしいことだ。しかも、そのドラマには決まって秋元の秘蔵っ子たちがキャスティングされていて、それだけでもう見る気が失せる。テレビはもう秋元のいいなりか、と。
ひとりで披露宴をやり遂げることに
この「ユーチューバーに娘はやらん!」も主人公・千紗を演じるのは佐々木希だが、その妹・風花役には元乃木坂46の若月佑美が配されている。そんなふうに秋元ドラマは隙あらば、現役・OG問わず秘蔵っ子が紛れているので油断ならない。
秋元ドラマへの偏見はこのくらいにして、ドラマ自体はラブコメとして結構良くできている。佐々木希の美しさが際立つウエディングドレス姿で始まり、挙式では、何度も見た映画「卒業」ばりの花嫁略奪シーン。「ちょっと待った!」と男が乱入してくるのだが、その手を取ったのは花婿・竜二(細田善彦)のほう。
花婿に逃げられた千紗は呆然とするも、ひとりで披露宴をやり遂げることに。その勇姿に感動した人気ユーチューバーのタックタック(戸塚純貴)と、竜二の上司でテレビ局員の榎本(金子ノブアキ)が、千紗につき合ってくれと告白する......という流れ。
そう、第1話(1月17日、2022年)は序章に過ぎず、いよいよここから本題がスタートという感じだ。千紗の父を遠藤憲一、母を斉藤由貴が演じ、シングルマザーの妹・風花の息子・大吾を演じる子役(白石絃馬)くんがなんともいいキャラ。
花婿に逃げられた佐々木希に、渡部も逃げてくれれば、あんな目に合わなかったのに、と公私混同していろいろ妄想してしまうことも含めて、秋元先生の思うツボ!?
(大熊猫)