「バケツに大穴が開いているのに、小穴を...」
弁護士の橋下徹は「政治家は濃厚接触者を隔離しようとしているが、それでは感染者の拡大に追いつくわけがない。中国方式で都民全員隔離、全員にPCR検査をしなければ無理ですが、それは嫌です。大野知事は入院基準を変えたら埼玉では病床使用率が10%下がると言っていましたが、そうするべきです。今の隔離方針には合理性があると思えません」と指摘。
実際に現在の隔離制度では10日間で済まなくなる事例もある。静岡県の夫婦と子供3人の家族は父が11日に感染、母と1人の子供が12日に感染し、濃厚接触者となった2人の子供は22日まで隔離の予定だったが、1人が19日に新たに感染したため、もう1人はさらに10日間、29日までの計18日間隔離されることになった。日本では医療従事者やエッセンシャルワーカーの隔離期間は短縮されたが、WHO(国際保健機関)は隔離期間の短縮に懸念を示し「感染拡大につながるので慎重に検討するように」と加盟国に通達を出している。
昭和大学医学部の二木芳人客員教授は「近々隔離期間が3日程度に短縮することを迫られるときが来るだろうが、その場合は徹底的な検査が必要になる」とコメントしている。
政策研究大学院大学の土屋教授によると、隔離期間を5日にすると、濃厚感染者は75万人、3日間なら45万人という計算になるという。
お笑い芸人のカズレーザーは「今の時点で保健所がパンクしちゃっている。今は次にオミクロン株よりもっと強い株が生まれた時の予行練習だとすると、改善しないといけない」とコメント。
土谷教授は「私は橋下さんに近い考えで、対策として濃厚接触者を追跡しても、市中で拡大させている人は捕まえられないと思っています。バケツに大穴が開いているのに、小穴をふさごうとしているように見える」と言う。
橋下は「たしかに理屈では隔離で防げるが、何十万人という感染者を全員見つけられるわけがないのだから、全体に網をかけるしかない。飲食店だけ閉めて収まると考えられるわけがない」と主張した。
(バルバス)