きのう20日(2022年1月)、大阪市内に長い行列ができていた。行列の先にあるのは、無料で検査が受けられる「PCR検査センター」。待ち時間は最大で3時間に及んだという。こうした行列は大阪に限らず東京・池袋でも見られた。21日の「めざまし8」が伝えた。
また、一部の薬局ではPCR検査キットの在庫が不足している。東京・東高円寺の調剤薬局には問い合わせの電話が相次ぐ。その数、1日40件。業務にも負担がかかっているという。厚生労働省でも、抗原検査簡易キットが全国的に品薄状態になっているとして業界団体を通じメーカーに増産を要請している。
「混乱してますね~」
21日から2月13日までの期間、東京、埼玉、千葉、神奈川など13都県が追加されるまん延防止等重点措置。20日に過去最多の8638人の新規感染者数を記録した東京都では都のモニタリング会議が「1月27日には推定で1万8266人になる」とし、危機的状況を迎えている。感染拡大は全国におよび、大阪、京都、兵庫、北海道など8つの道府県もまん延防止を要請する方針を示し、今後はさらに増えていく可能性もある。
検査を実施している千葉県のクリニックでは16日の日曜日に検査希望者が殺到し、職員が「どうしよう」とつぶやく場面も。連日300人の患者が訪れる同クリニックでは、検査が2~3時間待ちになることもあるという。院長は「政府は全員検査での制限緩和を継続するというが、偽陰性の懸念もある。陰性証明は業務を圧迫している」と話す。
映像を見て「混乱してますね~」と言った司会の谷原章介は、永島優美アナが「結果が出るのに2、3日かかることもある」と指摘すると、「証明書の有効期限で陰性の意味がなくなりそうですね」と応じた。
薬局では市販の抗原検査キットが購入できるが、これは陰性証明が出ない。理由は郵送での検査では本人確認が難しいから。
女優の遼河はるひは「病院や薬局でしか陰性証明が取れないとなると、行くしかないが、待合室に人も多くリスクも大きい。自宅でできたらいいのに」と話す。
グローバルヘルスケアクリニックの水野泰孝院長は「検査キットも品薄になっていて、発熱外来で使えなくなれば、検査もできなくなってしまう懸念がある」と訴える。
フジテレビ解説委員の風間晋は「アメリカではそこまで厳格にやっていないと思う。95%が正しくやれば、やらないよりもずっといいという考え方だ」と説明。
医療機関はすでに逼迫が始まっており、厚労省は「オミクロン株の特徴を踏まえ、感染者数がさらに急増した場合、基礎疾患などがない若い世代は検査を実施せず症状のみで診断することを検討する」とした。
だが水野医師は「難しいと思う。高熱が出ていれば可能性は高いが、それで届け出をしていいのかという疑問がある」と解説。
ジャーナリストの立岩陽一郎は「検査もできて証明書も発行できる方策を考えて、それも一緒に提案してほしい」と訴えた。
お笑い芸人のカズレーザーは「煩雑な全員検査によって行動制限せざるを得なくなるという効果はあると思うが、今までの基準では防げなくなってくると思うので、もう一度対策の趣旨を発表してほしい」と話した。 谷原は「薬局で検査キットを買って、陰性証明ができればいいんですけどね」とまとめた。
(バルバス)