田崎史郎「政権として初めて難しい局面を迎えることに」
すでにオミクロン株の感染者がピークアウトしたとみられる南アフリカも制限緩和の方向に向かっている。南アの医師会クッツェー会長は「デルタ株と比較した場合、オミクロン株の死亡率はとても低い」と話す。南アでは夜間外出禁止令、飲食店でのアルコール時間の制限を先月解除、規制は緩和の方向に。保健当局は国民の60~80%が新型コロナの感染をすでに経験し、免疫を獲得しているとの見解を示している。
では日本は規制を強化するのか。谷原は「岸田文雄首相はコロナが落ち着いているときに誕生していますね?」と、政治ジャーナリストの田崎史郎氏に問いかける。
田崎氏は「政権として初めて難しい局面を迎えることになる。安倍・菅政権は対応が後手に回り国民の信頼を失った。その轍を踏まないと心に決めて対応している」と話した。
谷原が田崎氏に「拡大の勢いは驚くべきものがありますが、病床使用率などはまだレベルは高くない。なぜまん延防止なのですか」と問うと、田崎氏は「オミクロン株の特徴は重症化しないように見えるが、感染の拡大は急ピッチです。政府は今後、これまで見たことのない数字(感染者数)が出ると見ているので、早めに手を尽くそうとして、ワクチン3回目接種を前倒しし、PCR検査を無料にした」と解説。
社会起業家でチャットでの無料相談ができるNPOを設立した大空幸星は「まん延防止は成人式、就活、授業など市民生活に影響が出る。東京都でコロナで亡くなった人の平均年齢は81.4歳です。そのしわ寄せは子供や若者に来る。若者の自殺率も高い。相談件数も増えており、メンタルヘルスの予約は2カ月待ちの状況だ。何のための行動制限なのか。自殺者数や相談窓口のひっ迫状態も見てほしい。視点を幅広く持って対策を進めてほしい」と訴えた。
お笑い芸人のカズレーザーは「まん延防止の適用で知事権限が強くなったのなら、もっと迅速に、たとえば基地周辺何キロ以内とか狭い範囲に適用する方法もあるのではないか」と指摘した。
(バルバス)