司会の谷原章介は7日(2022年1月)放送の冒頭で「昨日の大雪で、夕方車に乗っていたのですが、怖かったです」と言い、いつもの「ホットワードランキング」を飛ばして、そのまま6日の大雪のレポートが始まった。
立往生した車をレッカー移動
ヘリからの中継映像を見ると、都心は雪で真っ白。首都高速は現在も多数の区間が通行止めになっており、いまだに立ち往生した車が並び、順番にレッカー移動されていた。
10センチの積雪を観測した東京都心。千葉県とともに4年ぶりとなる大雪警報が出された。気象予報士の天達武史は「昨日は積雪1センチを予想したのですが、10センチの積雪になり、23区内でも大きな影響がでました。しかし、南岸低気圧の北側、関東に近い場所で『隠れ低気圧』が発生して雪雲が広がり、気温が2度低下したため雪が溶けずに、雪国並みに速いスピードで積もりました」と説明した。
番組では東京・杉並区、お台場、国会議事堂、JR渋谷駅前、宮下公園周辺、葛飾区、箱根湯本駅前など、各地にリポーターを向かわせ、まさに『総力取材』の様相だ。
ロードサービスを行うJAFに密着し、八王子の坂道で立ち往生した車の救出に同行。前タイヤに滑り止めカバーを装着したが空転。後ろから押して何とか動き出した。JAFによると「昨夜は都内で1000件を超える依頼がありました。これは通常の1.5倍になります」ということだった。カー用品店には多くの客がチェーンを求めて集まった。店によると「普段の5倍の売り上げ」だったという。
夕方の箱根湯本駅のタクシー乗り場には行列ができていた。理由は立ち往生する車が続出したため、道路が渋滞。2時間以上も動かない状態になっていたから。このほか、レインボーブリッジでは横転事故もあり通行止めになり、赤坂御所付近の坂道では多くの車が立ち往生し、パトカーが出動していた。
天達武史「10日、11日も雪の可能性」
影響は交通機関だけではなかった。普段は多くの買い物客でにぎわう東京・砂町銀座商店街では多くの店が早仕舞いしていた。営業していたおでん屋は「客足は普段の半分以下。今日が仕事始めだったのに人がいない」と嘆く。
今朝になっても首都高中央環状線は通行止め、その影響で一般道は混雑している。JRや私鉄各社には乱れがないが、全日空は羽田発の9便で欠航があった。
お笑い芸人のカズレーザーは「昨日の帰り道に外を見たら、デリバリーの自転車が走っていた。路面が凍り始めていて危ないので気を付けてほしい」とコメント。
いったいどうして都会はここまで雪に弱いのか。交通事故鑑定人の中島博史氏は、「年に数回しか雪が降らないので、冬用タイヤを準備していない人が相当いる。車での移動は快適なので移動するが、その間に雪が積もってしまうことを想像できない。歩けるくらいだから車でも大丈夫と甘い判断をするが、雪道をノーマルタイヤで走るのは、傾いたスケートリンクを歩くのと同じ。四輪駆動でもノーマルタイヤでは動けなくなる。除雪車が来たとしても、地方と違って都会では積もった雪を捨てる場所がない」とコメント。
鉄道も昨日は多くの路線で遅延が発生。鉄道ジャーナリストの梅原淳氏は「鉄道はもともと雪には弱い。雪が降ると停止しにくくなる。雪国の電車には雪かきがついていたり、線路にヒーターがあったりするが、都会でそれをするのはコスト的に合わない」と指摘した。
フジテレビ解説委員の風間晋が「スタッドレスタイヤを持っていない人は多い。慌ててチェーンを買うことになるが、選び方はとにかく簡単なものをおススメしたい」とコメントすると、谷原は「チェーンつけるのに1時間もかかったら気持ちが萎えてしまいますね」とうなずいた。
天達気象予報士は「成人式が開かれる10日、11日も雪の可能性がある」と注意を促した。
(バルバス)