栃木・日光の鬼怒川温泉にたたずむ廃墟ホテルの数々。倒壊のおそれが指摘されているほか、遊び半分で不法侵入する人が後を絶たず、日光市が頭を悩ませている。先月(2021年12月)に市が初めて内部を立ち入り調査した際の映像を、きょう6日(22年1月)の「モーニングショー」が取り上げた。
鬼怒川近辺には、10年以上も放置されたままの廃墟ホテルなど大型施設が16カ所あり、市はこのうち3つのホテルを調査した。バブル期はどこのホテルも連日満員だったというが、バブル崩壊後に客足が遠のき、経営者が夜逃げしたホテルもあるという。
「肝試し」動画の投稿も
市の映像によると、ホテルの内部は壁や天井が崩れ落ち、足の踏み場もないほどがれきやゴミが散乱。食堂のテーブルには茶碗やとっくりがそのまま残っていた。
壁には、顔の絵や「ケンカ上等」「POTECHI」などスプレーの落書きがいたるところで見つかり、「R3、11/13」と最近の日付が書かれたものもあった。
鬼怒川温泉の廃墟ホテルは、若者の間で有名な心霊スポットとなっており、不法に侵入して肝試しのような映像をSNSに投稿するケースが後を絶たないという。日光市ではこのような動画の削除を依頼しているが、今もSNS上には多くの動画が残っている。
日光市総合政策課の小林岳英課長は「イメージダウンにしかならない話なので、何とかしたいが、何ともできない。所有者が分かっていても、所在がわからない。権利関係も複雑になっている。川沿いの崖の上なので、撤去に必要な費用は1つのホテルで10億円以上かかる」と頭を抱えていた。
MCの羽鳥慎一「番組では数年前にもこの話題をお伝えしましたが、状況は全く変わっていませんね」
玉川徹(テレビ朝日社員)「市が解体して土地を売却する方法もありますが、10億円もかかるとなると追いつかない。だから解決策が出てこないんでしょうね」
石山アンジュ(パブリックミーツイノベーション代表)「きのうSNSを見てみましたが、ものすごくたくさん(投稿が)あり、60万回再生されているものもありました。費用に関しては、鬼怒川温泉が好きな人、よく来る人を中心にクラウドファンディングでお金を集めたり、入湯税を引き上げたりする方法もあると思います」
(キャンディ)