神奈川県川崎市にある空き家が、植物に覆われ、裏側に大量のゴミが放置されるなど、近所の迷惑になっている実態を、21日(2021年12月)の「モーニングショー」が伝えた。
空き家を覆う植物は、周辺の電線も覆っていた。近隣住民は、「どのくらいだろう、10年。いやもっと経つか。(空き家になる前は)バイクとか車の修理屋さんが入っていた」。別の住民は、「怖いですよね。お化け屋敷みたい」。「道を歩いているときに、(ゴミが)崩れ落ちてこないか心配です」。「(電線に)葉っぱがいっぱいあって、大丈夫なのかな」。「停電とか漏電とか。電線がショートしたら危ない」。シャッターは、落書きだらけだ。
ゴミ撤去、解体を相談したが...
ボランティアで空き家周辺を掃除している男性は、空き家を一周してごみを集めると「45リットルの袋が2袋くらいになる」。近隣住民は空き家の所有者に、空き家の解体を求めたことがあった。しかし、「解体して土地だけになると税金(固定資産税)が高い。だからこのまま現状維持だ」と家主は言っていたという。「それ以上、私は何も言えない」と周囲の住民は半ばあきらめ顔だ。空き家は、子供たちが遊ぶ公園のすぐ隣にある。
なぜ、長い間放置されてきたのか?
番組のディレクターが取材にいくと、家主の自宅にも大量のゴミが積まれていた。家主は、「別に今のところ問題ないよ。(ゴミは)全部、他人が捨てた。こっちは被害者」。今後どうするのか。「屋敷の中に、先祖のものが入っているから、臼とか餅つきのきねとか火鉢。とくに昔のものだよね。移動するところがないから、結局どうにもならない」。
記者「売ったり、有効活用する考えは?」。家主「本当はそうしたいけどね」。大量のごみ(のようなもの)については、「外からの風よけというか防御で、カーテンの代わりだよ。ゴミではない。中に売るもの、リサイクルするものが入っている、一応、仮に置いているだけ。最終的にはキレイになる予定なんだよね。もう10年以上たつかな。」
家主は、自治体に空き家のゴミ撤去、解体を相談したが、撤去費用は家主負担と言われ、費用が賄えないため「打つ手がない」という。自治体の担当者によると、2年前に、ゴミ撤去を進めていたが、突如家主の申し出で打ち切った。家主と連絡が取りづらい状況が続いているという。「書面や直接の面会で、ゴミの撤去を再三お願いしているが、なかなか応じてもらえないのが現状です」
(栄)