沖縄米軍基地「186人クラスター」、いまだにオミクロン解析しない米軍の言い分

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   沖縄県の米軍基地「キャンプハンセン」で、「5日間に186人」の新型コロナ感染が明らかになったが、米軍当局は「ゲノム解析機器がない」としてオミクロン株かどうか、調べていない。一方で、米兵たちは基地外の繁華街に外出している実態を、20日(2021年12月)の「モーニングショー」が伝えた。

   沖縄県は17日、「キャンプハンセンの関係者が基地の外に出ないよう」強く要請したが、18日夜には、金武町の繁華街ではマスクを外し飲み歩く基地関係者の姿が見られた。

   松野博一官房長官は19日、「感染者については既にキャンプハンセン内で、厳格な隔離措置下に置かれている。濃厚接触者の追跡については、沖縄県の保健当局と連携しながら、対応している旨の説明を(米軍側から)受けている」。

  • 沖縄米軍基地「キャンプハンセン」のゲート
    沖縄米軍基地「キャンプハンセン」のゲート
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玉川徹「このままでは、米軍基地がオミクロンの発生源になりかねない...」

   オミクロン株かどうかのゲノム解析について、沖縄県の玉城デニー知事は17日、「ぜひゲノム解析してほしい、県でも検査できる」と米側に申し入れたが、「日本側に検体を提供するのは、個人情報の規則により厳しい」との返事があったと言う。米側は「必要であれば本国で解析する」としている。

   コロナに感染したのは、米本国から沖縄基地に直接到着した部隊の隊員らで、日本の検疫は適用されない。米軍には、沖縄の基地到着後「一定期間の行動制限」をするとのルールがある、という。米軍側は「制限期間中に感染が分かったが、地域住民との接触はない」と説明する。ただ、地元の琉球新報によると、制限対象者は、ワクチン2回接種済みの場合は、基地内を自由に行動可能だ、という。昭和大医学部の二木芳人・客員教授は、「現実に、感染者が急拡大している。海外から来た部隊であるところからすれば、オミクロン株の可能性が高い。これを前提に対応した方がいい」。

   米軍基地の日本人従業員にもオミクロン株が広がっている。キャンプハンセンに勤務しているうるま市在住の50代男性が、17日にオミクロン株への感染が判明。基地のクラスターとの関連は調査中だが、濃厚接触者9人のうち同僚の基地従業員のコロナ感染がわかり、現在オミクロン解析中だ。さらに18日になって、やはりキャンプハンセンに勤務する50代の米国籍女性のオミクロン感染がわかった。

   コメンテーターの玉川徹(テレビ朝日社員)は「せっかく日本人に対して多くの私権制限をしながら、水際で守っている。こうしたなかで、米国の感染者が別ルートで自由に入ってくるのなら、お互いの国の信義上成り立ちませんよ。このままでは、米軍基地がオミクロンの発生源、てことになりかねませんよ」

(栄)

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