この11月に、私は以前も述べた「iU情報経営イノベーション専門職大学」で、2度目の授業「テレビ論」を行いました。
今回は、最初に私のライフワークである「スーパーJOCKEY」の「熱湯コマーシャル」のビデオを学生たちに見せました。「熱湯コマーシャル」は、「熱い風呂に入った時間だけPRができる」という、シンプルな企画・設定ながら、非常にわかりやすく、しかも拡がりのあるものだったからです。
ビデオは、アメリカのロックバンド、ボン・ジョヴィがゲスト出演したときのものでした。「熱湯ルーレット」で番組レギュラーの飯島直子が当たり、熱い風呂に入ります。事情を察したボン・ジョヴィのメンバーは、飯島直子が入っている時間だけPRできるため、全員で風呂に氷を入れ始め、飯島直子の応援をしたのです。
見たことがないという学生ばかりでしたが、皆、面白いと言っていました。
活発な質疑応答に、テレビの将来とインターネットの未来が見えた?
そのあとは、「テレビが生き残る道」「日本の広告費」「スポンサーのニーズ」「地上波とインターネットの関係」「NHK」「番組の作り方・考え方」「ビートたけしさんとのこと」「ジャニー喜多川さんとのこと」といった内容でした。
前回に比べて、学生からの質問が多く、講義中にどんどん声が上がったのがよかった点です。一部を紹介しましょう。
「YouTube」や「TikTok」に投稿したい男子学生からは、「投稿の参考にしたい」ということだったので、テレビの特徴・強みを活かす分野で勝負するという発想は、「YouTube」や「TikTok」においても共通する考え方だと答えました。
CM関係に進みたいという女子学生からは、テレビのこと全般に関する質問があり、それに一つ一つ答えたら、「これから、テレビを見る視点が変わる」との発言がありました。
ほかにも、「YouTube」に関する質問があり、それに関連して、放送外収入のことを話しました。広告費の流れに関して、一般論は説明したのですが、後で振り返れば、もっと具体例を挙げれば良かったと思いました。
学生たちは皆、元気で意欲的でした。私は「テレビが生き残る道は、生放送(報道とスポーツ・今回特別に連ドラ)と、他人がやらないことをやる」ことだと言って、講義を終わりました。
学生たちは「YouTube」や「TikTok」への関心は高いのですが、テレビの話も真剣に聞いてくれたのが印象に残っています。
今回の講義では、テレビが変わっていく前提で、「テレビの将来とインターネットの未来」が見えたような気がしました。