立ち食い寿司が人気だという。食べログにもこの1年で都内に13店が新たに登録した。いずれも、ハイクオリティー&リーズナブルがウリだという。「sukkiri LIFE」コーナーで、中山美香リポーターが案内した。まず出かけたのは、7月(2021年)にオープンした「あきら築地店」。入店時に食べたい寿司を紙に記入して、追加注文はなしだった。店内は6畳ほどで客は8人しか座れず......、いや、立てないため、昼時には行列ができてしまい、その回転を早くするためだ。
ネタは高級店と同じなの?
この店、実は東京・白金高輪の高級店がやっている、いわば系列店なのである。すし飯も同じ赤酢、本わさびを使う。ミシュランガイド東京2022でも、星獲得に一歩及ばなかったビブグルマンと認められた。
握るネタは白金高輪の店と同じなのか。店長は「使っているのは同じ魚ですが、縞あじなら、白金の方は腹の部分、立ち食いは背の方という違いはあります」と話す。値段は――、中山リポーターは白えび、まぐろ赤身、縞あじ、うに、のどぐろの5貫を食べて2960円だった。回転ずし並みとはいかないが、高級店のネタと職人技でこの値段は安い。
ニューヨーク店は1つ星、ロサンゼルス店は2つ星と海外でも評価の高い「鮨 銀座おのでら」も10月に表参道に立ち食い店を開いた。若者向けなのか、1貫210円からと安い。
東急プラザ銀座にある立ち食い寿司「根室花まる」はコストパフォーマンスの良さで人気だ。ほたては2枚のって370円、イチオシ3貫握りは寒真だち(真鱈の白子)、寒ブリ、真鱈の昆布〆で780円。茨城からにしんの握りを目あてにやって来た夫婦は、31貫食べて、ビール5杯飲んで9300円だった。夫は「高級店だったら2万円でも足りない。立ち食いでOK 。椅子いらない」と満足げだった。
坂口孝則(経営コンサルタント)「江戸時代は立ち食い寿司が当たり前ですからね。リーズナブルですよね」
でも、さすがにどこの店も混んでいて、あきらの新橋1号店は整理券を配っている。
(カズキ)