森友真相解明にフタ? 赤木さん裁判で妻が憤るのは当然、「スッキリ」が解説

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   約9億5600万円の国有地が8億円も値引きして払い下げられた森友学園疑惑で、財務省近畿財務局の元職員、赤木俊夫さんが公文書の改ざんを命じられたのを苦に自殺、妻・雅子さんが損害賠償を求めていた裁判で、財務省は訴えを認諾するとした。認諾とは原告の訴えを認めるということで、雅子さんに約1億1000万円を支払い、裁判は終わる。

  • 2018年に財務省が公表した、森友文書の調査結果
    2018年に財務省が公表した、森友文書の調査結果
  • 2018年に財務省が公表した、森友文書の調査結果

「夫は国に殺され、また打ちのめされた」

   これに対して、雅子さんはきのう15日(2021年12月)の会見で、「ふざけるなと言いたいです」と怒りをあらわにした。「夫は国に殺され、また打ちのめされてしまいました。卑怯なやり方で裁判を終えられてしまって、悔しくてしょうがない」と語った。

   裁判で勝ったように見えるが、なぜ怒っているのだろう。森友疑惑を追及しているジャーナリストの相澤冬樹さんはこう解説した。「もともと賠償金が目的で起こしている裁判ではありません。払い下げ疑惑と文書改ざん、赤木さんの自殺の真相の解明を求めている裁判です。きのうの財務省の決定は、お金払うからもういいでしょと言うことで、雅子さんが納得できないのは当然です」

   安倍晋三元首相の妻・昭恵さんが森友学園の名誉校長になっていて、大幅値下げしたのはこのためではないかと疑惑を持たれているわけだが、文書改ざんは昭恵さんの関与をうかがわせるおよそ300か所に及んでいた。その詳細を記録した「赤木ファイル」も裁判終結で全面開示されなくなった。

   司会の加藤浩次は「国が認めたということは、国民になぜ認めたのかという説明をする責任がありますよね」と相澤さんに聞く。「賠償金は国民の税金なのですが、なぜ税金を払うのかという説明がないということ。裁判で財務省の役人が証人として呼ばれることを避けたかったのでしょうね。雅子さん側にとっても認諾は不意打ちでした」(相澤さん)

   昭恵さんが証人喚問される可能性だってあった。森圭介アナが「ただ、今後も裁判は2つ残っています」と説明を続ける。改ざんを指示したとされる佐川宣寿元理財局長に対する損害賠償請求、財務省が大阪地検に提出した資料や文書の開示請求だ。

   坂口孝則(経営コンサルタント)「司法には訴えの決着を付けると同時に、真相解明の機能も求められます。この認諾を誰が決めたのかも知りたいですね」

   国会でもあらためて追及されなければならない。

(カズキ)

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