「東京・中野区で起こった住宅火災。自身の赤ちゃんを救うべく男性が取った行動は2階から投げるというものでした。『めざまし8』は男性を独自取材。そこには亡くなった母親との最後の約束があったことが分かりました」とMCの谷原章介が切り出した。
15日(2021年12月)の「めざまし8」が伝えたのは、14日未明に起きた火事とその最中に起きた出来事の詳細。この火事で、63歳男性とその妻の71歳女性の2人が亡くなったが、その息子の40代男性とその妻の30代女性、そして9カ月の赤ちゃんは無事逃げることができた。
息子に「嫁と子どもだけは絶対に助けろ」と
「2階で寝ていたら、下から母親の『火事だから逃げろ』という声が聞こえて、1階に降りた。ソファが燃えていたので、ありったけのバスタオルを風呂に溜めてあった水で水浸しにして遠くから投げた。1回消えたかと思ったのだけど、どんどん火が強くなってしまって。その時、母親が『消すのは無理だから、嫁と子どもだけは絶対に助けろ』と...」(亡くなった夫婦の息子)
母親の言葉を受け、男性が2階に戻ると寝室はすでに前が見えないほど煙が立ち込めていた。ベランダに避難していた妻と赤ちゃんと合流。近隣の男性が毛布を持って駆け付け、「下で絶対に受け止めるから赤ちゃんを投げろ」と声を掛けた。近隣男性は息子が赤ちゃんを投げると見事受け止めてくれた。その後男性は妻の腕をつかみながら、妻をベランダから降ろした。男性は直後に駆け付けた消防隊員の掛けてくれた梯子をつかって逃げることができた。
その後、両親がいないことに気付いた男性。「(母親は)多分、2階で寝ていた父親を助けに行ったんだと思います。『ここはいいから早く行け。嫁と子どもだけは意地でも助けろ』というのが(母と交わした会話の)最後だった」
「(赤ちゃんは)初孫で、僕が知っている母親の人生の中で1番幸せな時だったと思う。両親とも(赤ちゃんとは)9カ月しか一緒に過ごせなかった。これからもっと幸せになれると思ったのに...。亡くなってしまったのはすごく悲しいけれど、母親と約束したから。俺は嫁と子を助けていかなければいけないと」
谷原「火事の怖さを改めて感じるとともに、子と孫を思う母・おばあちゃんの強さ...感じます」
若狭勝(弁護士)は、「母親の最後の言葉に従って、息子さんが赤ちゃんを助けた。本当に言葉を失うぐらいの愛情...。愛に包まれた...。赤ちゃんには立派に育ってもらいたいと思います」と声を詰まらせながらコメントしていた。
(ピノコ)