「10万円給付について、岸田首相が方針転換です」と14日(2021年12月)の「THE TIME,」で司会の安住紳一郎が伝えた。
政府はこれまで年内に「現金5万円」、残りは「原則5万円分のクーポン」としていた。松野官房長官も「(現金給付とクーポン給付は)それぞれ別の給付措置であり、同時に支給することは想定していません」と述べていた。
現金一括給付も選択肢に
しかし、5万円分のクーポンについては印刷費、輸送費など960億円を超える事務経費がかかることや自治体の業務が混乱するなど批判が相次いでいた。
神奈川県の黒岩祐治知事は「クーポンにしたいところはどこもない」と言い、大阪府の吉村洋文知事も「900億円分現金で経済的に厳しい人たちに支援した方が良い」と語っていた。
そんな中、首相はきのう13日の衆院・予算委員会で「年内からでも先行分の5万円の給付とあわせて10万円の現金を一括で給付する形で、今回の対策の内容を実行する。こうしたことも選択肢の一つとして是非加えたい」と方針を一転させ、「これはこうした議論や様々な声をしっかり受け止めた結果、よりよい制度設計を行うという結果であると思っています」と弁明した。
この判断について吉村知事は「この方針に賛成です」と答えていたが、名古屋市の河村たかし市長は「現金は前回の給付の場合、7割から8割、貯金されたという報告がありました。僕はクーポンでやるのがええと思いますけど、いろんな意見がありますので」と首をかしげていた。
安住も最後に一言。「果たして10万円給付はどのような形で家庭に届くのでしょうか」
(一ツ石)