海外の専門家たちから「オミクロン株の出現は、コロナ収束に向かう兆しの表れだ」という声が上がっている。13日(2021年12月)の「めざまし8」は、各国の感染者や重症化率のデータなどからこの「コロナ収束説」を検証した。
その1つは、英「デイリーメール」紙に掲載されたドイツのカール・ラウターバッハ教授の見解で、「オミクロン株はウイルスの最終形に近づいている」というもの。
一般的にウイルスは、最初は感染力が弱く毒性が強いが、変異を繰り返していくうちに感染力が強まり毒性は弱くなっていく傾向にあり、オミクロン株には32のスパイクタンパク質に突然変異が起こったが、これは呼吸器ウイルスが進化する方式と一致しており、最終形態に近づいているということでは...という見解だ。
二木芳人氏「もっとたくさんの地域からのいろんな成績を...」
しかし、昭和大学医学部客員教授の二木芳人氏は「(オミクロン株が)毒性が弱いウイルスだと判断するのは時期尚早だ」と話す。「今感染が広がっているのは、もともと重症化する傾向が低い若い世代。今後、高齢者や病気を持っている人たちにも感染が広がっていくと思いますが、そういう人たちに対する毒性を改めて見ないといけない」というのがその理由だ。
また二木氏は、南アフリカの現在の重症率についても言及。「25%~30%という重症化率はとんでもなく高いですよ。日本では10%もありませんからね。おそらく(南アでは)ワクチン接種率が低いこともあるでしょう。今はまだ限られたポピュレーションの中で、限られた成績が出ているだけ。もっとたくさんの地域からのいろんな成績をまとめてから最終判断をしないといけない」と指摘する。
弁護士の橋下徹は「判断できるまでどのくらいかかるのか、見通しは?」と質問。二木医師は「おそらく年内にはその辺が見えてくるでしょう」と答えた。
MCの谷原章介「こういう色んな話が出てくると、政府としても緩めるか締めるか迷うところですよね」
河崎環(コラムニスト)「今、社会は本当に疲弊しています。クリスマスも近いので予定をキャンセルしたくないと思いが強く、海外メディアで楽観論が浮き上がっているのでしょう。でも、サンプルが揃ってない状況で私たちがそっちの方向に突き進んでいくべきではない」
(ピノコ)