政府が18歳以下の子どもに配布する「10万円相当の給付金」について、半額の5万円をクーポン支給とする措置で「967億円」の経費が増える、として野党から批判が上がっている。「経費が掛からない別の方法はないの?」との疑問を、30日の「モーニングショー」が取り上げた。
29日の「厚労部会・子ども子育てPT合同会議」で、立憲民主党の山井和則議員が追及した。「280億円が5万円の現金。そして5万円のクーポンが967億円とおっしゃいましたよね。(経費が)1000億円くらいに膨らんできているわけです」。
他の使い道が...
政府の「10万円給付」は、1回目が「現金5万円」、2回目が「5万円分のクーポン」だ。内閣官房によると、現金で10万円を一括給付するよりも、クーポンの印刷費など事務経費で967億円かかることがわかった。立憲民主党の大西健介議員は、「900億円もあったら、もっと本当に困っている人に、何かできるんじゃないか」。
与党・公明党の山口那津男代表は「(現金だと)目的のために使われない。死蔵されてしまうとの懸念が示されていましたので、クーポンのようなやり方を提案した」。自民党の茂木敏充幹事長は「当然クーポンで配ることになったら、(経費は)かかっていく。できるだけ事務経費の合理化を図っていく」。鈴木俊一財務相は28日、「ちょっと承知しておりません。いくらかかるか、まだ聞いていない。(横から事務方が「適切な執行を」とささやく声)いずれ適切に執行されると思っています」。
「10万円給付」にかかる事務経費は、全部で1250億円だが、年内予定の現金5万円については振込手数料など約280億円。来春予定のクーポン5万円相当分には、印刷費や郵送費など約967億円がかかるとされる。10万円を一括で給付するなら、約280億円で済む。「もし、967億円あれば」の使い道として、国民民主党の玉木雄一郎代表は、「有効な使い道」として、(1)今回の10万円給付対象外(養育者の年収960万円以上)の18歳以下約203万人に約4万8000円を配れる、あるいは(2)困窮した学生に10万円(学生支援緊急給付金675億円)か、失業などで家賃を払えない人への住居確保給付金に約100億円を提案する。
コメンテーターの玉川徹(テレビ朝日社員)「年末調整の時に、生命保険の控除証明書などで、税金を払い過ぎている場合、還付で返ってきます。ああいう仕組みが何で使えないのかな、と思う」。MCの羽鳥慎一「国や自治体が(丸ごと)現金10万円給付にします、と修正すれば間に合うらしいですよ」
(栄)