日大・田中理事長逮捕と「ごっつぁん」体質 安住アナ「OB・OGは複雑な...」

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   日本大学の理事長、田中英寿容疑者(74)がきのう29日(2021年11月)、東京地検に所得税法違反の疑いで逮捕された。日大の関係業者から受け取ったリベートなどを所得として申告せず、2018年と2020年の所得税5300万円を脱税したという疑いだ。

   そのきっかけは附属病院の工事などをめぐる背任事件だった。田中容疑者の自宅も家宅捜索されたが、なんと1億円を超える現金が見つかったという。「日大のドン」といわれた男とは、一体どのような人物なのか。30日の「THE TIME,」はその人間像を掘り下げた。

  • 日本大学サイトより
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「絶対的ドン」の指摘

   笑顔で優勝カップを抱え、ポーズをとる田中容疑者。1970年に全日本相撲選手権のアマチュア横綱になった時の写真だ。卒業後、日大で職員を務めるかたわらアマチュア相撲で3度の横綱に。1983年からは日大相撲部の監督になった。全国学生相撲選手権で日大を7連勝に導き、学内で頭角を現していく。2008年に日大理事長に就任、日大の実質的トップが理事長になる仕組みを作り上げた。

   日大関係者は「現状では『絶対的ドン』、ということですね」と話す。「絶対的な権力」を象徴するエピソードがある。「職員の場合、上に行くには『阿佐ヶ谷詣』をしなければ絶対、上の立場にはなれない」という。田中理事長の妻が経営する東京・阿佐ヶ谷のちゃんこ店に足繁く通わなければ出世できないというわけだ。

   金に関してどうだったのか。日大関係者は「理事長は現金じゃなくても何かしら形で手元に来たとしても、その色は問わない。懐に入ってしまえば『ごっつぁん』ですから」。来るもの拒まずで、多額の謝礼を受け取る場所は阿佐ヶ谷のちゃんこ店だったという。

   司会の安住紳一郎がこうコメントした。

「日本大学は大変大きい学校でOB、OGを含めると121万人とも言われています。多くの人がテレビの前で、複雑な思いで見ていると思います。16学部、高校が25校、中学校が15校、病院が4カ所。こうした多くの組織から収入2044億円(2020年)、それに国・自治体の補助金約212億円が入ってきます。そして理事の数は総勢36人」

「その中で今回の事件の舞台になったのがその傘下の一つ『株式会社 日大事業部』です。これだけ大きい組織なので、どこでだれが何をやっているか、なかなか見えてこない、そういう側面がありそうです」

   日大はあす12月1日(2021年)に臨時理事会を開き、今後の対応について協議するという。

(一ツ石)

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