一昨日の土曜日(2021年11月19日)朝、東京都を中心とする最大震度3の地震があったが、その震源地は東京23区、杉並区西荻窪の真下、約100キロであることが分かった。首都直下地震の前触れか? 21日の「めざまし8」が、その関連を探った。
19日午前8時57分に発生した地震はマグニチュード4.6で茨城県や群馬県、伊豆半島などでも震度3を観測した。番組は、気象庁が発表した震源地「北緯35.7度、東経139.6度」の場所へ、行ってみた。そこは、JR西荻窪駅周辺の住宅街の一角だった。
谷原章介「けっこう大きいのか、って心配になりました」
住民は、「えっ、うそ。そこが震源地なの?」「この真裏?そんなばかな。アハハ。だって住宅街ですよ、ふつうの。不安というより、びっくりしますね」「知らなかったです。こんなところが震源地になるんですね。それを聞くとちょっと怖いな」
MCの谷原章介「ちょうど子どもの運動会で。外に出て広いところで安心はしていたんですけれど、ドンッと揺れた時は、立っていても感じたんですけれど、けっこう大きいのか、って心配になりました」。東京都には、地震観測点が132カ所あるが、杉並区には3つある。地震が発生すると、その波がそれぞれの観測点に向かって伝わっていくが、気象庁がその深さやマグニチュードを測ったうえで「震源」を導き出す。その垂直にのばした地表部分を「震央」という。今回は、この震央が杉並区だったわけだ。
東大地震研究所の笠原順三・名誉教授は、「(杉並区だけが危ないなんてことは?)そんなことは全然ありませんね。たまたま(緯度経度の)数字が、そのあたりになっているだけ。震源が深い(約100キロ)と、地表に達する距離が同じくらいになる。揺れ方も同じになる。(震央ばかり強調するのは)バカげた話ですね」。番組が「震央」をクローズアップしただけの話題作りだったわけだ。
ただ、首都直下地震との関連は見逃せない。
首都直下は、北米プレートの下にフィリピン海プレートが入り、さらにその下に太平洋プレートが入り込んでいる。今回の震源100キロは太平洋プレートの真ん中だが、「先月に東京周辺で震度5があったが、これはフィリピン海と太平洋プレートが衝突しているあたり。このへんがかなり活発になっていて、千葉県北西部、今回の東京、埼玉、茨城北西部にもつながって、首都直下の浅い部分の地震の可能性が高くなっている」
(栄)