「原油の高騰が止まりません。石油情報センターが先週発表したレギュラーガソリンの平均価格は1リットルあたり169円でした。10週連続の値上がりとなりました。私たちの生活に身近なところで、どのような影響が出ているのでしょうか」と岩田絵里奈アナ。15日(2021年11月)の「スッキリ」は、原油高騰にまつわる話題を取り上げた。
阿部祐二リポーターが訪れたのは、東京・品川区の戸越銀座商店街。そこでは様々な店がすでに原油高騰の打撃を受けていた。
花屋では輸送コストの増加で、輸入植物の仕入れ価格が上がり、すでに値上げしたものもあるという。そして毎週木曜日に「全品3割引き」を実施しているクリーニング店では今後、割引率を1割か2割に下げることを検討中。100円ショップではプラスチック容器の大きさを小さくするなどして対応したが、100円傘はもう維持できないそうだ。
レギュラーガソリンは1リットルあたり...
さらに、クリスマスを目前にした今、心配なのがイチゴの高騰だ。ケーキに欠かせないイチゴだが、ビニールハウスの暖房機の重油がさらに上がることで値上げする可能性があるという。
原油の高騰はなぜこれだけ続いているのか?経済評論家の加谷珪一さんは「コロナ危機からの景気回復期待が原因」と説明する。
「先進国を中心にワクチン普及が進んだこともあり、景気回復期待が非常に高まっている。それで需要が殺到して、増産が追いつかない状況です。さらに、産油国の思惑もあります。本来であれば増産に応じればある程度価格は安定するはずなのですが、今需要があるうちにできるだけ稼いでおこうという意向が働くので、値下げが進まないのです」(加谷さん)
加谷さんによると、これから値上げが予想されるのは、農薬や肥料に石油由来のものが使われているキャベツ、パックやタレの袋にプラスチックが使われている納豆、ティッシュ、洗剤、ナイロンやアクリルなどの繊維を使った衣類、デリバリーや宅配料金などなど...。
司会の加藤浩次「僕はディーゼル車に乗っているけど、満タンにしたときに『え?こんな値段』ってびっくりする」
法政大学大学院の真壁昭夫教授によると、値上がりは当面続き、レギュラーガソリンは1リットルあたり170~180円まで上がる見通しだという。さらに、これから暖房などで消費が増え、冬の間は高止まりすることが考えられるという。
加藤「えー!?リッター180まで?これやっぱり、政府もある程度動かないといけませんね」
(ピノコ)